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豊商事

(東京地方裁判所平成29年8月9日判決)

 本件は,株価指数取引(くりっく株365)を約3ヶ月行って損失が出た後,「利益を出す自信があります」などといわれて商品先物取引(通常取引)も並行して始めて,損失が拡大したという事案である。株価指数取引は,対面ではなくインターネットで顧客自ら注文する形式であった。

 本判決は,株価指数取引の勧誘を行った従業員自身が,株価指数取引と,株式の現物や投資信託の取引との相違につき明確に認識しておらず,そのような元従業員が原告に取引の仕組みやリスクを十分に理解させるだけの説明をなし得たとは認め難く,取引期間を通じて断定的判断の提供が継続していたなどとして,説明義務違反・断定的判断の提供の違法性を認め,4割の過失相殺をして請求を認めた。商品先物取引についても同様に説明義務違反・断定的判断の提供の違法を認め,3割の過失相殺をして請求を一部認容した。