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2018年度業績予想が中期経営計画と全く同じ利益予想300億4.6%微増とした。過払い金終息に向けて期待していた大幅増益予想、増配予想がないことから失望売り。
一方、アイフルは過払い金減少を素直に考慮して利益予想27.8%急増と公表したことで株価高騰。
この業績予想はオリコ経営者の戦略である。
後期に過払い金終息が見えてくるので利息返還損失引当金が無くなれば、2Qまたは3Qで増益修正を発表する可能性が高い。後期に確かな好材料を発表すれば経営者の評価が高まる狙いがある。
事実、2017年度は3Qで復配発表、本決算で優先株買入れを発表した。

河野社長は社長就任2年目を迎える。親会社からの天下り社長は就任3年で業績を上げなければ交代の対象になる。社長も業績を上げるために必死である。過払い金減少による増益は社長の業績にならない。オリコはこの数年、営業収益の伸びが鈍化している。社長も過払い金減少の恩恵での増益ではなく過払い金減少の増益分を開発費や事業拡大に向ける戦略で営業収益を上昇させる狙いがある。
報告書にもあるように今年が“変革への挑戦”の加速。当期は新たな成長モデルの実現に向けた挑戦をするとある。それがオリコが最も成長できるカード事業拡大である。Orico card THE POINTは毎年50%の伸びである。
現状システムでは古くカード事業拡大に対応できないので次期基幹システムの開発投資を進めている。安全で確実な大量高速処理のシステムインフラ、市場ニーズに対応する柔軟性、競争力のあるサービスの提供など。カード事業拡大のため急いで今年中の稼働を狙っている。次期基幹システムの開発費は70億およびカード事業の拡大によるカードIC化コストを含めて130億の費用がかかる。この費用で2018年度の純利益は圧迫されるが営業収益増予想と過払い金減少によりカバー可能であり2018年度は大幅ではないが増益になる。
次期基幹システムの稼働で急伸なカード事業拡大の効果によりクレディセゾンを超えることができるのか、河野社長の就任3年目の来年が勝負の年になる。
海外ではタイでのオートローン事業が成功したことで次はインド、マレーシア、ベトナム、インドネシアも狙っている。更に海外の信販会社のM&Aを検討中か。
オリコの戦略は短期筋には不満があるが、中長期株主には益々楽しみが増してきたと言える。