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日本アジア投資の投資先情報(1)
 ムギュッとつかまれ引っ張られ、挟まれたと思ったら、これでもかと押さえつけられる──。

 経験者はもう何のことかおわかりだろう。

「早期発見のためには仕方ない」と諦めていたX線マンモグラフィーのあの痛みから解放される日が、近づいている。しかも、痛くないだけでなく、従来のX線マンモや超音波検査に比べても精度が格段に高いという。それが、神戸大学発ベンチャー「インテグラル・ジオメトリー・サイエンス」(IGS)が開発中の「マイクロ波マンモグラフィー」だ。

 この新しい検査機では、乳房表面をなぞりながら、電波の一種であるマイクロ波を乳房内部に放射状に照射。がん組織に当たって跳ね返った波動を数秒で解析し、3D画像に映し出す。その画像はまるで乳房の中を透視しているかのよう。がんの姿がくっきりと浮かび上がり、1ミリ未満の極小がんも発見できるというから驚きだ。

 この画期的技術を可能にしたのは、IGSのCSO(最高戦略責任者)で神戸大学数理・データサイエンスセンターの木村建次郎教授が成し遂げたブレークスルー。通常、電波・音波などの波が障害物にぶつかると波は散乱する。障害物の位置や形状がわかっていれば、どのように散乱するかは物理学の基礎方程式で計算可能だ(順問題)。しかし波動の観測データから未知の物体の位置や形状を計算し、画像化するのは極めて難しい(逆問題)。木村教授は長年未解決だったこの「散乱の逆問題」と呼ばれる応用数学上の問題を、2012年、世界で初めて解くことに成功した。