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>>522


>2022年5月18日 15:00


 翌朝、ANAのカウンターへ向かった。そこには防護服にフェイスシールドをした人が僕を待っていた。ANAの中国人女性スタッフの人だった。挨拶を済ませた後、彼女が話し出した。

「政府関係者は来ませんが、言付けをもらっていますのでお伝えします。笠間さんがよろしければなんですが、これから上海市が用意している隔離ホテルがあるので、そこに移動して欲しい。また来週の上海発成田行きのANA便を用意出来たので、それにチケット変更して欲しい。それでよければその日まで隔離ホテルに滞在となります。また日本向けのPCR検査陰性証明書も用意できるように手配します、とのことです」

 政府関係者がいないことにがっかりはしたが、まさかの好転話で笑顔が溢れてしまった。

「どうします?」
「どうしますって、それにするに決まっています」
 フェイスシールドの向こう側で笑っているのがわかった。

「ただ、一つだけお願いがあります。同じ状況の中国人が十人くらいいます。彼らにも同じようにしてあげることはできないでしょうか?」
「う~ん、私ではなんとも」
「政府関係者の人に伝えるだけでもお願いできないでしょうか?」
「わかりました。伝えておきます」
「ありがとうございます! お願いします!」
「では、もうこのまま隔離ホテル行きのバス乗り場までご案内いたします」
「わかりました。ありがとう、本当にありがとうございます!」

 僕は微信のグルチャで住人仲間に報告をした。

 そして上海総領事館にお礼と、住人たちのことを話した。彼らのお陰で僕は助かったことを伝えた。

(つづく)