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2000円:
左が冷泉院で右が光源氏
(冷泉院:藤壺と光源氏との間の不義の子で、11歳で即位)
源氏物語絵巻第38帖「鈴虫」

すヽむし
十五夜の月がまだ影を隠している夕暮に、佛のお前にお宮がおいでになりまして、端近くお眺めになりながら念誦(ねんじゅ)していらっしゃいます。
若い尼たちが二三人、花を奉ろうとして閼伽坏(あかつき)の音や水の音などをさせて、世間離れのした仕事を忙しそうにしていますのも、たいそう哀れなのでが、例のお越しになりまして、「虫の音がしげく鳴きみだれる夕ぐれですね」と、・・・