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日本銀行【8301】の掲示板 2019/04/04〜2019/11/05

就任早々に黒田総裁は「異次元の金融緩和政策で、2年間で通貨供給量(マネタリーベース)を2倍にし、消費者物価を2%上昇させ、デフレを解消する」と宣言した。マネタリーベースとは日本銀行に置かれている金融機関の当座預金(すぐ使える預金勘定)の残高と日本銀行券(お札)との合計額である。日本銀行は金融市場から国債や上場投資信託(ETF)を購入して、その代金を金融機関の当座預金に入金する。こうすればマネタリーベースが増加するので金融機関は融資や投資を増加せざるをえなくなるから、企業活動が活発になって需要が増え、デフレは解消するという論理(マネタリズム)である。 マイナス金利の導入後に一部の生命保険会社は「ゼロ金利では運用難で保険金が払えない」といって保険料率を引き上げ、かんぽ生命は一時払い定期年金保険や学資保険などの積立型商品の販売を停止するなど、マイナス金利導入によって国民が求める金融サービスがなくなったうえに国民負担が増加していることである。
異次元金融緩和で融資金利が低下の一途をたどり、金融機関の本業である「利ざや(融資金利と預金金利の差額)」が縮小し、一部では利ざやがマイナスになっていた。こうした矢先にマイナス金利が導入されたために、とくに地方金融機関の減益は大きく、金融機能を減殺させ、潜在的な金融危機を招いているからである。
異次元緩和で増加したマネタリーベース、これがすべて日本で使われればマネーストック(国内で使われている通貨)も同額増えるはずだ。ところがマネーストックの増加額は少額に過ぎず、両者の差額が海外に流れて投機マネーとして使われている。金融機関は海外のヘッジファンドなどに融資し、彼らはその円で日本の株式やドルを買うので円安や株高となり、まさに円バブルが発生している。