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丸紅(株)【8002】の掲示板 2022/03/14〜2022/03/24

FRBがコロナ対策として激増させた過剰流動性約5.3兆ドルの資金のうち、約4.2兆ドルを3年かけて回収する米国のQT(量的金融引き締め政策)の影響とインフレ対策としての金利引き上げが相まって米国市場が続落している。長期金利の利上げ(10年物国債利回り)は約3~4%に落ち着くと思うので大したことはないが、
QTによる過剰流動性の吸い上げはやはり米国の株式市場に影響は及ぼす。

FRBの総資産とダウ、ナスダック指数は連動している。資産増加→株高、資産減少→株安を過去繰り返している。リーマンの後2014年秋まで量的金融緩和(QE)を続け、終了後に金利引き上げ、17年にQTを開始、2019年7月で終了。コロナ後のQEはゼロ金利政策と共にこの3月に終了、4月からの金利引き上げとともにFRBはQT、量的金融引き締めを開始した。目的は上述のとおりインフレ対策及び過剰流動性の吸収。米国内でも今回の処置には一部異論はあるものの、過度にインフレが進むと景気を大幅に後退させるリスクがあるため、当然との受け止めが強い。やはり39年ぶりのインフレ率の上昇に警戒感が強いというところでしょうか。

ダウは昨年12月の36338.3から昨日の31490.07と▲13.4%なので、大した下げではない。やはりナスダックへの影響のほうが大きいと言わざるをえない。利上げに弱いナスダックは昨年秋の高値16212から昨日11418.15と約▲30%下落した。FRBはインフレ心理を払拭目的でQT政策を継続させるため、米国株の下げの調整は続くであろう。日経は連動して下がり続けることはないとは思うが、それなりに引きずられる。

ただしこの QTは米国の通常の政策であって、米国の景気はいまだ好調で、景気を減速させないための処置であることも抑えておく必要がある。それだけコロナ後の需要はまだまだ根強いものがある。株式市場の動きを見るとやはり業績株へのシフトが起きており、配当が高い優良株の株価に大きな変動はない。

日本でも同様のシフトが起きるであろう。インフレに強い株、業績優良株、高配当株へのシフトも当然起きる。商社株は総じて上記要件を満たしているが、丸紅はさらに基盤を盤石にするためにも、株主総会での追加上昇材料(自社株買い、今期の配当増額、新規投資プロジェクトの発表などなど)が欲しい。経営に期待します。