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岡藤会長はまさに中興の祖的な存在  しかし当然ながら 頂新への出資などいくつかの政策上の失敗もあり 更に同氏が押し進めたCITIC への巨額投資の先行きにも不安が出てきている 

ここで取り上げるのは 前期に364億円の減損を強いられた タイCP との株持ち合いに於ける 大いなる思惑違いによる失敗だ この持ち合いは CITICへの共同投資の一環として実施されたものだが CP側が伊藤忠本体の株を要求して取得 一方伊藤忠は CPのタイ本体会社ではなく 同グループの子会社である香港上場のCPPの株を選択取得 しかしこれが伊藤忠にとって大きな判断の誤りとなった

持ち合い取引として 伊藤忠はCPP発行株の25%を870億円で取得 CPは伊藤忠発行株の4.9%を1024億円で取得したが CPP株価は下落の一途 結局伊藤忠に364億円の減損をもたらし 一方のCPは 伊藤忠株価の大幅上昇により 持ち株評価額が現在では1764億円ほどに達したとみられ 結果740億円ほどの含み益が生じている計算となり 更にCPは毎期伊藤忠からの巨額の配当収入をも享受している  株の持ち合いでこれだけ明暗が分かれたのもめずらしいといえる
 
伊藤忠が中国に近いという理由で タイのCP本体ではなく 香港の子会社を選択してしまったことが 364億円の減損もさることながら 本来なら享受できたはずの持ち合いによる利益をも失した原因であり 経営上の大きな判断ミスだ    本持ち合いに関しての2014年7月24日の下記アナリストとの質疑応答があるが これを見ると 当時の会社の見通しの甘さに驚かされる
Q: CPP投資のリターン 及びシナージーはどの程度期待しているのか  (以下略)
A; 通期で40-50億円の取り込み利益を想定している 中期的即ち3年目以降にはシナジーも含めて100億円を超えるリターンを期待している (以下略)