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任天堂(株)【7974】の掲示板 2024/12/31〜2025/01/14

● 前方互換のメリット

では、前方互換にはどういうメリットがあるのかということです。ネットのゲーム評論家の書き込みを見ていると、視点がスイッチ2の販売の数にばかり目が行っているという、目がとんでもない節穴であることを自白しています。

実は、任天堂を含むソフト開発会社の利益は、ソフトの売り上げによるものであり、その販売数はプラットホームの大きさに比例します。

もし、スイッチ2の用に開発したソフトが、スイッチ1で動かないとすると、販売先が激減し、売り上げが大きく減りますから、とても大きなマイナスになります。

そこをわかりやすく説明すると、スイッチ1のプラットホームサイズが1億台で、スイッチ2のプラットホームサイズが3000万台だとして、新しいソフトがその1割に売れるとすると、スイッチ2用のソフトがスイッチ2でしかが動かない場合はソフトは300万本しか売れないのに対して、スイッチ2用のソフトがスイッチ1でも動く場合は、1300万本も売れる事になります。

卸価格が5000円とすると、販売本数が300万本の場合の売り上げは150億円ですが、販売本数が1300万本の場合の売り上げは650億円になります。そして開発費や諸経費で100億円を費やした場合の最終利益は、前者では50億円しか残らないのに対して、後者では550億円も残り、この結果は経営的には天地ほどの違いがあります。

多くのゲーム評論家やアナリストには、開発者の視点や経営者の視点は希薄ですから、この違いの大きさにリアリティーは湧かないと思いますが、現場としては無視できない大きな違いなのです。

ということで、今は任天堂は前方互換については明らかにしていませんが、普通に考えると、これを実現しないという選択肢はあり得ないのです。

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