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任天堂(株)【7974】の掲示板 2022/01/05〜2022/01/12

本格的なコンピュータでも、過去には新型が開発され、互換性が大幅に途切れることがありましたが、それは技術が不十分であったからです。

その不十分さと言うものは、アドレス空間の狭さであり、命令セットの更新の問題であり、スケーラブルな演算性能の向上が不可能であったことなどです。

しかし、技術が進歩して、これらの問題は解決されました。

もうコンピュータの基本のところは、ハードが進歩しても、それがソフトの互換性の断絶を引き起こすことは無くされています。ソフトの基盤環境が、ハードの変化を吸収してしまい、ソフトに悪影響を及ぼさないようなシステムに進歩しています。

もちろんこれは完全ではありませんが、その穴も運用のところでカバーできます。

スイッチの仕様で凄いなと思った点は、同時に一本のソフトしか起動させないところです。その意味を読み取ると、要するに、ライブラリの衝突を未然に防ぐ、最も確実な方法を採用していると言うことであり、まあ凄い決断をしたな、と言うことです。

どう言うことかというと、ソフトは多くのライブラリを使って作られていますが、そのライブラリが少しのバージョンの違いなどから予期せぬ不具合を起こすことがありますが、無数のソフトがどのような組み合わせで、一緒に動作させられるとは作業量が莫大になり全て検証することは不可能なため、サポートでき時間範囲を固定し、これが動作条件になります。

ソフトをインストールする時に、このソフトはOSのなんたらで使ってくださいとかの注意書きがあるのはこのためです。

しかし、スイッチのように、同時に一本のソフトしか動作させないなら、起動時に全ての環境をリセットして、白紙の状態からソフトをスタートさせられますから、異なるソフト間でのライブラリなどの衝突が起きないのです。

一本のソフトしか動作させられない不便さを承知で、ソフトの動作寿命の延命を選択したと言う、これは大きな英断です。

最初に言った、互換性の阻害要因の解消の恩恵を最大限に活かすための、巧みな選択です。

もちろん他のやり方もありますが、それにはメモリ空間を多く必要とするなどの別の制約がありますから、ゲーム機という限られた資源の中でのこの任天堂の選択は凄いことです。