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 製材・材木卸の太田木材(福井県永平寺町)は非住宅分野のプレカット事業を強化する。鉄骨と遜色ない強度を実現する木造建物の新工法を開発し、6月をメドに建材の提供を始める。耐震性などの構造計算も合わせて請け負う。低コストかつ安定的に製品を供給するため、木材の自動生産体制の構築に約1億円を投じる。

 新工法は構造用集成材と呼ばれる耐火・耐震性に優れた木材を専用の金具でつなぐというもの。柱から柱までの長さ(スパン)10メートル強と従来の工法の倍の長さまで対応できる。一般住宅より規模の大きい施設でも構造基準をクリアできるようになる。

 倉庫や老人ホーム、幼稚園などへの採用を見込み、工務店や設計事務所、施設経営者向けに売り込む。2023年6月期には売上高2億円超の事業に育てる目標だ。

 木材の加工は柱とはりで必要な工程が異なるため、自動化にはそれぞれ別の機械を導入する。柱用は新しく購入し、はりは既存の機械を改良することで対応する。いずれもIT(情報技術)企業と共同開発するCAD(コンピューターによる設計)ソフトで管理する。

 操作一つで必要な大きさや形へのカットや、指定の場所に穴を開けることができ、これまで職人技に頼っていた木材と木材の接合部の加工も自動でこなせる。一戸建てで年間750棟まで対応できるという。

 鉄骨と比べ費用が安いというメリットもある。木造だと軽く仕上げることができるため、建物を支える土台に使うコンクリートや鉄骨の量が少なくて済む。建物の大きさにも比例するが、15~25%程度抑えられるという。太田貴司社長によると「北陸新幹線の建設工事でコンクリートの価格が5年前の倍になった」といい、今後も上昇傾向が続く見込みだという。

 同社は北陸3県や愛知県、岐阜県、滋賀県を中心に、木材のプレカットや省エネ商材の卸売り、建築確認の申請代行業などを手掛ける。17年6月期の売上高は13億5千万円になる見通しだ