ここから本文です
Yahoo!ファイナンス
投稿一覧に戻る

(株)スリー・ディー・マトリックス【7777】の掲示板 2022/03/16

さて、今回の下方修正によって見えてきた数字を確認しておきましょう。

今期の欧州の売上: 843百万円

これまでの売上の最高が前期の 456百万円。それに対して185%の増加率となります。

ここから推測可能な事は次の通りです。

今期は 3Q 全体と 4Q の一部において COVID-19 オミクロン株による感染爆発が欧州、特に主要販売国である、イギリスとドイツで発生しました。そのため、手術数がかなり(イギリスの大学の推測によれば 30%ほど)減少しています。

それにも関わらず、前期比で2倍弱の売上を上げており、仮にオミクロンの影響がなかったとすれば、確実に売上高の数字はもっと高くなっていた事がわかります。(下期の売上が 490百万ですから、その 1.3倍なら 637百万。ならば通期では 990百万という事になり、今期の売上予想の 90%に達します)

では、この好調な数字の背景にあったのは何でしょうか?

一つは、既存顧客が確実にリピーターになり、製品を発注しているという事。既存顧客が競合製品に奪われているようなら、この数字の伸びはあり得ません。

次に、新規顧客の獲得加速。手術数が減少しながら、PuraStat の使用が増加している訳ですから、その分、新しく PuraStat を止血に使用し始めた医師が多くいる事になります。

さらに、GI 内視鏡領域だけでは、この数字は達成困難でしょうから、それ以外の領域、例えば 心臓血管外科や ENT での使用が本格化し始めた事が伺えます。(この辺りの情報も、金曜日の説明会に期待したい点です)

最後に、目的外使用、例えば一次出血(Primay Bleeding)への適用や、放射線性直腸炎(RP)への適用が増加している可能性。昨年、一次出血への PuraStat の効果をテーマとする論文が発表されましたが、この論文の執筆者にはドイツを中心に 20名以上の有名医師の名が並びました。RP への適用はイギリスでは大きな注目を浴びています。

以上のように、今期の欧州での販売状況から、PuraStat の製品ポテンシャルの高さと、今後の売上の大きな伸びの可能性が示されました。

私は、この点を評価したいと考えています。