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この会社は消化器内視鏡市場で長く高シェアを維持してきた事で体質的に守りの姿勢が強く、冒険はしない。一気にシェアを失う事を恐れ誰も責任を取りたくないからだ。上級幹部ほど何かをやる際にリスクはあってはならない、リスク=悪と考える傾向がある。よって他社に先んじてリスクが伴う新たなチャレンジはしない。実際のところ、消化器内視鏡に関してはこれまで他社が先に何か新技術を導入してきても多くのユーザーは互換性に縛られオリンパスから同等か類似品が出るのを待ってくれるのでシェアを大きく失うことはなかった。ゆえに経営陣は何代にも亘って自らの進退を賭けた重大な意思決定に向き合ったことがなく、その必要性にも迫られないので上に行くほど人材の質が劣化することになる。
出遅れはAIやロボティクスだけではない。かつて取り組んでいた細胞治療や生体材料、バイオ創薬等の研究の目も潰された。損失隠しの後に就任した素人社長が原点回帰の名の下に色々「整理」した結果だ。メドテック企業にしては保有技術や研究の領域が極めて狭くなっており、もはや大型M&Aを成功させるしか生き残る術はないだろうが果たして出来るだろうか。あるいは身売りか。

残念だが富士フイルムの方がメドテックカンパニーとして経営陣の資質は上級だろう。

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