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プレシジョン・システム・サイエンス(株)【7707】の掲示板 2020/10/20〜2020/10/21

迅速な結果判明がウリ「日本製」PCR装置の実力 その4
全工程を自動化し、感染リスクを軽減
2020/10/03 5:50 東洋経済

・近く、唾液を用いた検査にも対応へ

今秋から冬にかけてインフルエンザとの同時流行期をまもなく迎えることに加え、さらには海外との往来が緩和されるようになれば、新型コロナウイルスの検査需要は大きく高まることが予想される。迅速に判定できる抗原検査キットも導入されているが、遺伝子を増幅させることで、微量の検体でもより高精度で感染の有無を見分けることのできるPCR検査のニーズは高い。

PSSでは現在の鼻咽頭ぬぐい液に加え、唾液を用いた検査にも対応すべく、承認申請手続きを進めている。また、複数人から採取した検体を混ぜて検査し、陽性が判明した場合にだけ、もう一度個々に検査し直して感染者を突き止める「プーリング」という手法も開発中だ。また、年内発売予定の24人の検体を同時に検査できる新装置では、取り扱いが容易な真空凍結乾燥状態にした検査試薬を用いる。

PSSによる全自動検査装置の開発着手は、10年以上も前にさかのぼる。これまでは開発費用の先行で赤字決算の年が多かったが、新型コロナウイルスパンデミックという想定外の追い風が吹いた。2021年6月期の連結売上高は前期比5割増の77億円、営業益は5億円の黒字(前2020年6月期は8200万円の赤字)を想定している。

「今後は新型コロナだけでなく、新たな感染症が広がる事態を踏まえ、供給体制を整えていきたい。がんなどの遺伝子解析ニーズにも対応する。そして日本での成功を突破口に、欧米を中心に自社ブランドでの海外展開を進めていきたい」。田島社長の将来構想は膨らむ。

(終)