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プレシジョン・システム・サイエンス(株)【7707】の掲示板 2020/09/08〜2020/09/09

日刊ゲンダイ 2020/09/10
プレシジョン・システム・サイエンス 田島秀二社長<3>DNA自動抽出装置で世界シェア50%超に 1/2

プレシジョン・システム・サイエンスは、全自動PCR検査装置で知られるバイオベンチャーだ。
PCR検査装置とは、PCRと呼ばれる技術を使った遺伝子検査装置のことで、DNAの中にコロナウイルスなど正常の遺伝子とは違う遺伝子を見極める働きがある。
同社の最初のヒット製品は、DNA自動抽出装置だった。欧米などの製薬会社にOEM供給をしてきており、世界シェア50%超を誇る。
田島は、開発のアイデアを車の運転中に思いついたという。
一般的には、遠心機やフィルターを使えば、DNAを抽出することはできる。しかし、それらを用いて自動化することは難しい。
「磁性体(磁化しやすい物質のこと)を使った技術でDNA自動抽出装置が作れるのではないか」
車を運転しているとき、田島の頭の中で、ピカッとひらめいた。
「開発した磁性体というのは、タンパク質だとかいろいろな物質が溶け込んでいる細胞の中から、DNAだけをつかまえる能力を持っています。これなら、絶対簡単に制御できると思いました」
田島自身は、研究者ではない。職人的な技術者ともちょっと違う。
田島の真骨頂は、「アイデアが出過ぎて社員が困るほど」という発想力にある。研究者たちとの関わりの中で培った専門知識と経験を土台に、他の者が思いつかないような創造性を磨いてきた。
「ノーベル化学賞を受賞することになるキャリー・マリスがPCRの原理を思いついたのも車を運転していたときだったそうです。僕の場合にはアイデアに過ぎず、ノーベル賞受賞者と同列に話すのはおこがましいのですけどね」