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FDK(株)【6955】の掲示板 2020/11/25〜2020/12/02

トヨタ、村田、TDK...大注目の全固体電池!早くもシェア争奪戦
ニュースイッチ by 日刊工業新聞

安全性・耐久性求め、置き換え進む
自動車をはじめ、さまざまな製品で電動化が進む中、電池の利用範囲が広がっている。それと同時に要求されるのが、温度など利用状況に左右されない安全性の向上だ。そこでここ数年、普及が期待されているのが全固体電池。電子部品メーカーが自社のノウハウを活用し、相次いで参入している。新たな成長の切り札となるか。各社の動きを追った。(編集委員・松沢紗枝、名古屋編集委員・長塚崇寛)

全固体電池は、電流を発生させる電解質が液体から固体に替わることで、発火や液漏れのリスクがなくなり、安全性が向上する。さらに温度範囲が広く、耐久性に優れる。これらにより利用範囲が広がるなど多くのメリットが見込まれる。

富士経済(東京都中央区)によると、全固体電池の世界市場は2018年の24億円に対して、35年には2兆6772億円に拡大すると予想する。中でも過酷な状況で利用される電気自動車(EV)の動力としての利用が期待され、自動車メーカーなどが大型の全固体電池を量産化に向けて開発している。


こうした動きと差別化して、電子部品メーカー各社は小型で大容量をキーワードに、市場開拓を推進。21年度までに量産を開始する計画で準備を進める。

国連の持続可能な開発目標(SDGs)やESG(環境・社会・企業統治)が定着する中、「環境負荷軽減」は今やビジネスに欠かせないキーワードとなった。安全性向上や長寿命という全固体電池の特徴は、事故撲滅や電動化による環境負荷軽減など世の中の流れを見ても普及は確実なようにみえる。

実際、21―22年にかけて、現在のリチウムイオン電池から全固体電池に置き換えが始まり、最終的にはすべて全固体電池に切り替わると予想する電子部品メーカーもある。

自動車やスマートフォンの販売動向など電子部品業界は外的な要因で業績が左右されやすい。そんな中で、需要拡大が見込める全固体電池への期待は高い。各社が小型で大容量を特徴とし、ターゲット分野も似通っている。どこが先陣を切り、量産体制を整え、シェアを獲得するのか。その競争の火ぶたはすでに切られている。

FDK、次世代電池開発狙う
FDKは全固体電池や、鉛電池の代替としてニッケル亜鉛電池、空気と水素を利用した水素空気二次電池といった次世代電池開発を進めている。

現在、SMD対応の小型全固体電池を20年度内の量産化に向け、湖西工場(静岡県湖西市)で体制整備を進めている。19年にはサンプル出荷を開始。20年度中には月産30万個、22年度には同200万個規模にする予定。サイズは縦4・5ミリ×横3・2ミリ×高さ1・6ミリメートル。小型電子部品の製造方法を採用した。産業用機器やIoT機器用電源などでの使用を見込む。