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フリーやマネフォなど内需中心のデジタル銘柄が引っ張るマザーズ指数は14日に付けた14年ぶりの高値からいったん4%ほど調整したが、この日まで2日続伸し、買い意欲は強い。ここにきて外国人の買いがマザーズの主力銘柄を押し上げる展開になってきた。QUICK・ファクトセットによると、フリーの外国人持ち株比率は24%と昨年末に比べて6ポイント上がった。メルカリは18%と同14ポイント上昇している。この傾向は時価総額の大きい主力銘柄で顕著だ。
20日には英大手運用会社ベイリー・ギフォード・アンド・カンパニーが、人工知能(AI)を駆使した不動産ビジネスを手がけるGA technologies株の保有比率を6%から7%に引き上げたことが明らかになった。
東証の投資部門別売買動向でみても、外国人は売り買い合計で10月初旬に週間で1兆円を超えている。デジタル関連の「菅銘柄」を中心に外国人がマザーズ市場に傾斜するのはなぜか。
ひとつは米大統領選、欧米の新型コロナ再拡大という2大要因に影響されにくいからだ。大統領選はバイデン氏が勝利しても株式相場は崩れないという見立ても広がってきたが、新型コロナは予断を許さない。
米予想サイト「グッド・ジャッジメント」によると、米国で当局の承認を受けたワクチンが配布される時期は「20年10月~21年3月」の確率が最も高かったが、足元で「21年4月~9月」のシナリオが台頭する。

大和証券の山本賢治氏はワクチンの開発時期が遅れれば「世界の業績回復も遅れる懸念がある」という。このため、金融緩和マネーを株式に振り向けるとすれば、「政治とコロナが比較的安定している」(外資系運用会社)という日本株が浮上。なかでも内需ニッチ株が安全というわけだ。
もうひとつは菅政権発足以降のデジタル政策への期待だろう。多くのマザーズ銘柄は特定の事業分野に集中しているため、政策の流れさえ引き寄せれば伸びしろは大きい。マネックス証券の広木隆氏は「新興企業が活躍しやすい政権になった」と評価する。
ただし、過熱感は否めない。予想株価収益率(PER)でみると、赤字のフリーは算出できず、HENNGEも500倍を超える。松井証券の窪田朋一郎氏は「ITバブルに近いほどの将来期待で買われるステージ」と指摘。ひとたび調整局面に入れば、下げがきつくなる可能性がある。

  • >>1014

    フリー株が1万円突破 外国人、内需ニッチに買い集中
    証券部 須賀恭平
    金融最前線
    2020/10/20 19:571345文字[有料会員限定]

    東京株式市場で20日、クラウド会計ソフトを手がけるフリーの株価が一時1万円の大台に乗せた。米大統領選や欧米での新型コロナウイルス感染再拡大といった波乱要因を避けたい外国人投資家の買いが、日本の内需ニッチ株に向かっている。とりわけ菅義偉政権が進めるデジタル政策に乗りそうな東証マザーズ銘柄の過熱ぶりは、危うさもはらんでいる。
    フリーは2019年12月に東証マザーズに上場し、2500円の初値を付けた。20日は朝方、前日比980円(10%)高の1万600円まで買われ、上場来高値を更新した。利益確定の売りが出て終値は200円(2%)高だったが、夏以降の急騰が目を引く。政府・与党が21年度の税制改正でデジタルトランスフォーメーション(DX)関連企業に税制優遇措置を検討するとの報道が材料視された。家計簿ソフトなどを手がけるマネーフォワードも9%高になった