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>>500



背景にあるのは新型コロナの感染者の違いだ。米国では1日当たりの感染者数が8万人を超え、過去最多を更新。ドイツなど欧州でも都市封鎖が検討されているという。一方で日本を含むアジア各国は比較的に感染者数の拡大が抑えられている。中国を中心に経済活動の再開が進む。

本格化した決算発表でも、経済活動の好転がみられる。26日に2020年4~9月期の決算を発表した日本電産は、通期の業績見通しを上方修正した。前週末に発表した村田製作所も4~9月期の業績が想定を上回った。「日本は地理的にも中国に近く、中国需要拡大の恩恵を受ける企業に買いが集まっている」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘チーフ投資ストラテジスト)という。

27日に市場の安心感を誘ったのは、大幅安が続いていた中小型株の反転だ。「アジア株の底堅さを見て日本の個人投資家が押し目買いを入れている」。松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリストはこう話す。前日まで4日続落していた東証マザーズ指数は朝安後に切り返し、1.8%高の1220で午前の取引を終えた。東証1部では、日銀の株価指数連動型上場投資信託(ETF)買いを背景とした好需給も相場を支える。

岡三証券の松本史雄チーフストラテジストは「コロナ禍が収まれば、次にお金の向かう先は景気敏感株だ。世界の景気敏感株である日本株が先回り的に買われている面もある」と指摘する。米国のハイテク株に資金が向かっていた反動で、日本の景気敏感株が見直されている側面もある。

欧米株の急落とアジア株の底堅さは、世界経済が新型コロナ禍から抜け出せるのか、再び悪化してしまうのか、その狭間にあることを示している。アジア株は相対的な買いやすさから下値は固いものの、欧米景気の悪化がアジアに波及してしまうリスクも残る。アジア株だけ上値を追うには力不足との声が強い。

  • >>506

    米株急落、アジアに響かず 感染・景気の違い映す
    証券部 佐伯遼
    2020/10/27 12:571152文字[有料会員限定]

    身構えた市場関係者には肩すかしの展開となった。前日の米国株の急落で、日本株などアジア市場も荒れ模様かと思いきや、27日のアジア市場はそろって小幅安にとどまっている。朝方は下げる場面もあったが、押し目買いの勢いが市場関係者を驚かせた。新型コロナウイルスの感染が再び拡大している欧米と、経済活動の再開が進むアジアの違いが、株価の差につながっている。

    「最近は欧米との景気の相対的な違いが素直に株価に表れている」。第一生命経済研究所の藤代宏一主任エコノミストはこう話す。

    27日午前の日経平均株価は前日終値比65円(0.3%)安の2万3428円で取引を終えた。午後も同水準で一進一退となっている。中国の上海総合指数や台湾加権指数も前日比0.3~0.4%安で推移し、韓国総合株価指数は上昇する場面もあった。1~4%下落した前日の欧米市場に比べてアジア株の底堅さが際立つ。