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(株)キトー【6409】の掲示板 2019/04/26〜2019/08/14


18年はおおむね1トン70ドルを挟んで推移していた国際相場が急上昇し始めたのは19年1月下旬だ。鉄鉱石世界大手のブラジル・ヴァーレの鉱山ダムが決壊し、世界2位の鉄鉱石輸出国である同国からの供給が細るとの懸念からスポット価格は上昇した。
加えて輸出1位の豪州でサイクロンにより港湾からの鉄鉱石の積み出しが4月から停滞し、相場の上昇要因となった。最近は豪州の供給停滞の影響は後退したが、ブラジルの事故の影響は長引いている。
さらにここに来て相場上昇に拍車をかけているのが、世界の鉄鋼生産の約半分を占める中国の増産姿勢だ。同国の4月の粗鋼生産量は前年同月比12.7%増の8503万トン。鉄鉱石の需要も旺盛なようだ。
冬季の環境規制で生産を調整していた高炉が春を迎えて生産規模を拡大している。米国との貿易摩擦による景気減速を受けて政府がインフラ投資などの経済対策を打っており、建設向けを中心に鋼材需要が盛り上がるとみた鉄鋼各社が増産姿勢を強めていることも影響しているようだ。
鉄鉱石の目先の価格を巡っては、「供給不安という課題が解消されていないので、当面は100ドル近辺を維持するのではないか」(日本の鉄鋼商社)との見方がある。中国での需要を背景に、高値が続く可能性がある。
日本の高炉は3カ月などの期間で価格を契約し、鉄鉱石を調達している。年明けからの鉄鉱石相場の上昇により、4~6月期の調達価格は1~3月期に比べて1割強上昇したもよう。足元の鉄鉱石相場の上昇はさらに7~9月期以降の調達価格の押し上げ要因となる。
高炉による鉄鉱石の調達コストが増えれば、鉄鋼製品の価格にとっては上昇圧力となる。高炉各社では輸送費や資材費などの上昇も課題で、収益の下押し要因となっている。再生産可能なマージンを確保するため「19年度は顧客に粘り強く理解を求めていく」(柿木厚司JFEホールディングス社長)といい、製品値上げの余地を探る鉄鋼メーカーは少なくない。