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(株)神鋼環境ソリューション【6299】の掲示板 2015/04/28〜2018/04/20

再エネから水素を製造し、この水素を貯蔵・輸送、利活用するバリューチェーンであるPower to Gas(P2G)。その新たな実証事業が、仙台市で開始した。
[画像・上:P2G事業が開始した仙台市茂庭浄水場。向かって右手の建屋に水電解装置や燃料電池、コンバータなど一式が備えられている(提供:東北大学)]
事業は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「水素社会構築技術開発事業」の1テーマとして、東北大学と前川製作所が委託先となって研究開発が進められている。
実証事業の舞台は、仙台市茂庭浄水場。浄水場は24時間稼働が基本だ。さらに、水濾過用の砂の洗浄時に浄水場全体の消費電力が500kW程度にも達するなど、負荷の変動もある。

本事業で水素エネルギー貯蔵を担う、水素タンクと水素吸蔵合金。前川製作所が設計・設置した
特に浄水場での電力供給が注目されたのが、東日本大震災の際に発生した大規模停電だ。茂庭浄水場も震災当時、長期間にわたる停電に見舞われた。備え付けの非常用ガスタービンを用いて、燃料である軽油の調達に苦労しながら何とか凌いだとのこと。
そこで東北大学大学院教授の津田理氏は、「非常時に所内の独立電源を用いて3日間運営できる」、「平常時に負荷平滑化やピークシフト/ピークカットを行う」などの条件を設定し、P2Gシステム設計を行った。

5つのコンバータで太陽光発電や燃料電池の電力を一括制御・管理する
結果、太陽光発電1MWをメインの電源として、出力の長周期変動に対応する水素貯蔵装置(液化水素24kℓや水電解装置および燃料電池)と、出力の短周期変動に対応する電力貯蔵装置(バッテリー他)とで構成する電気・水素複合エネルギー貯蔵システムの設計を打ち立てた
水の電気分解装置。神鋼環境ソリューション製で、電解する水は純水で、強アルカリ性調整などを必要としない