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ニデックオーケーケー(株)【6205】の掲示板 〜2015/04/27

円安で内需潜在需要が表面化

過去最高受注更新も

 工作機械受注の年間受注額は、昨年が1兆5094億円(前年比35.1%増)と過去2番目(最高は2007年の1兆5900億円)を記録し、受注をまとめる日本工作機械工業会(日工会)では今年の予想を1兆5500億円としている。ただ、当初から補助金の縮小影響やスマホ向け機械の特需の反動といった懸念があり、アナリストの中には受注が前年比でマイナスに転じるとみていた向きが多い。

 これに対し、1~3月累計(速報ベース)の受注額は3997億円(前年同期比20.8%増)と大きく拡大した。年換算では約1兆5980億円と日工会予想も上回り、最高額を更新するペースで推移している。今後も勢いが続けば、工作機械株をめぐる投資姿勢に変化が生じてくるだろう。

 既に受注のピークアウトへの警鐘が聞かれていた昨年10月、株式新聞では「工作機械は先行き良好?」の記事で、「案外勢いは根強いのかもしれない」と指摘した。その際に想定した中小企業の設備投資の増加が、足元で着々と現実化している。

 それを示すのが、受注総額に占める内需(国内向け)の状況だ。3月は前年同月比46.2%増の554億円と急拡大し、08年7月以来となる500億円台を回復した。1~3月累計では1364億円(前年同期比28.5%増)と外需の伸び(同17.2%増)を凌駕(りょうが)している。

 背景にあるのは、長期にわたって抑制されてきた設備の更新だ。国内の工作機械需要については、製造業の海外移転を根拠に、一定以上回復しないという見方が優勢だったが、実際は「新規投資」の動向はあまり重要ではない。むしろ注目すべきは老朽機の「更新投資」であり、株式新聞では経済産業省の調査などを基に、その規模を5兆円と試算している。

 円安・ドル高局面で工作機械受注は増加しやすく、「円安の定着により中小企業の投資マインドが大きく改善した」(大手工作機械メーカー)。更新投資が噴出するきっかけとなった。