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日米国家戦略プロジェクトで製造する「ダイヤモンド半導体」は、すでに商用量産への最終調整段階にあり、秋田県湯沢市ではダイヤモンド半導体ウェハーの量産を、福島県大熊町ではそれをチップ(デバイス)化して量産します。26年に稼働予定です。
米国ではエレメントシックス社がオレゴン州の工場で、日本と戦略的に提携しながらダイヤモンドの多結晶ウェハーや高純度の単結晶ダイヤを、やはり26年に量産予定です。

これら日米の工場で使われるのが、ディスコの「大口径ダイヤモンドウェハー製造向けのプロセス(研削/研磨/切断装置・ソフトウェア・加工レシピの一体型ソリューション販売)です。製造するほど消耗品も売れます。

​ダイヤモンド半導体(ウェハー・小片化したチップ)は、国家機密の製法・ノウハウでつくられるため、非常に高価で、まずはコスト度外視で日米協同でつくり、軍事・宇宙分野へ最優先で供給されます。
最初の供給先はアメリカの巨大軍需企業です。

 ​ロッキード・マーティン
​世界最大の防衛企業。次世代戦闘機F-35の電子機器、ミサイル防衛システムにダイヤチップを使う。

 ​レイセオン・テクノロジーズ
​ミサイルとレーダーの権威。高出力レーダー、極超音速ミサイルの耐熱デバイス開発にダイヤチップを使う。

 ​ノースロップ・グラマン
​宇宙・航空・サイバー分野に強い。人工衛星用の超小型で高効率のパワーデバイスや、量子センサー(超高感度GPS)の実装にダイヤチップを使う。

 ​ジェネラル・ダイナミクス
​潜水艦や戦車、通信システム。水中の通信や過酷な環境下での電子制御システムの構築にダイヤチップを使う。

 ​L3ハリス・テクノロジーズ
​電子戦、戦術通信のリーダー。敵の通信を妨害する高出力な電磁波発生装置の小型化に、高純度ダイヤモンドの熱伝導率を必要としている。

ダイヤモンド半導体は、従来のシリコン半導体とは作り方も検査の仕方も全く異なります。ゆえに、それによって笑う企業と泣く企業が出てきます。今回のプロジェクトでは、そんな笑う企業の中でも、製造に絶対不可欠な少数精鋭の企業だけでサプライチェーンが構成されています。

なお、このプロジェクトで使われるディスコの装置等ソリューションは、軍事転用のおそれがある中国のような国に入手させないために、日米両国の厳重な管理下で、禁輸対象となっています。

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