ここから本文です
Yahoo!ファイナンス
投稿一覧に戻る

(株)LIXIL【5938】の掲示板 2019/05/20〜2019/06/29

(その1)
会社側取締役候補の根本的な誤解 - 川本 隆一

5月31日に開かれた会社側取締役候補の株主説明会は、その様子がwebで公開されており、拝聴しました。いくつか反論がありますが、その中でも明らかに株式会社LIXIL グループ(以下「当社」といいます)の事業構造を理解されていない部分がありましたので以下説明します。

説明会での発言の中に、

「当社は純粋持ち株会社です。純粋持ち株会社はガバナンスが主体で、事業を担っている会社とは違います。持ち株会社の取締役を一新しても、経営の継続性に問題はない」との趣旨の意見がありました。

驚きです。当社は純粋持株会社ではありません。定款上、事業持株会社であるだけでなく、実際に海外の主要子会社の投資、業務執行の意思決定に関して多くの判断・承認を行なっているのは当社の執行役会と、当社とグループ会社で構成されるビジネスボードの経営幹部です。

当社は(株)LIXILやAmerican Standard、Groheといった事業会社の持株会社であると同時に、こうした事業会社同士のシナジーを生む戦略を決定し、利害関係の調整をするという事業も行っています。例えばアジアでGroheの製品を拡販するのに子会社1社の単独の力では力不足です。そのためGroheとアジアでの水回り事業を担うLWT Asiaとが協力することで大きなシナジーを生みだすわけですが、そこでは当社が司令塔となっています。

また、当社は100%子会社の(株)LIXILと各組織を共通にしています。経理・財務を例に取りましょう。子会社の(株)LIXILには固有の経理部が存在しません。LIXILグループと(株)LIXILの決算・予算・業績管理・財務は、当社の松本CFOのもとで一体運営されています。これは組織の重層化・肥大化を防ぐだけでなく、限られた専門知識・語学能力保有者を有効に活用し、グループ全体の業務をより効率化するための工夫です。