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バッテリーケース EV向け軽く リョービが開発

アルミ鋳造部品大手のリョービは電気自動車(EV)のバッテリーケースを開発する。アルミを使うことで、一般的な鉄製のケースに比べて最大7割軽くなり、航続距離の延長につながる。2025年ごろに発売されるEVへの搭載を目指す。EV化によって主力のエンジンやギア部品の市場縮小が見込まれるなか、EV向け製品の開発に乗り出して補う。

リョービはアルミニウムやマグネシウムなどの非鉄合金を溶かし、瞬時に成型する「ダイカスト」という技術で部品を製造する。このダイカストを用い、バッテリーを収納するケースの開発に初めて取り組む。

現在、EVのバッテリーケースは鉄製が主流。アルミの比重は鉄の約3分の1で、置き換えることで大幅な軽量化が期待できる。車両の重さは1回のフル充電で走れる航続距離を左右するため、EVにとって軽量化は優先事項だ。

ダイカスト製品は熱を逃がす性質もある。鉄のケースでは必要だった水冷・空冷装置も少なくできる。鉄では溶接作業が必要だったねじ穴などの複雑な形状も一体成型でき、工数の削減につながる。

複雑な形状をつくるための金型代や材料代などで、自動車メーカーにとっての導入コストは鉄よりも高くなる。ただ、中国では19年から自動車メーカーに電気自動車(EV)など新エネルギー車を一定比率、生産することを義務付ける「NEV規制」が導入された。世界最大の自動車市場である中国で生き残るため、高性能のEVの開発ニーズは高まるとみる。

中国でもダイカストでバッテリーケースを開発する部品メーカーは存在するという。リョービは金型の製造から一貫して自社で手掛け、メーカーの細かい要求にも応えられる点をアピールして差別化を図る。

採用を働きかけるのは主に日本の自動車メーカーだ。電池の規格は車両の根本であるプラットホーム(車台)の開発に関わるため、これからゼロベースで新たに開発するEVへの採用を想定する。1車種につき年間6万個以上の受注を目指す。