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AGC(株)【5201】の掲示板 2021/02/25〜2021/05/26

◎5Gメタサーフェス技術により窓ガラスの電波レンズ化に世界で初めて成功 -屋外から屋内へ効率的にミリ波を誘導-<2021年1月26日>
株式会社NTTドコモ/AGC株式会社
株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)とAGC株式会社(以下、AGC)は、第5世代移動通信方式のさらなる高度化(5G evolution)と第6世代移動通信方式(6G)に向けて、メタサーフェス技術によりミリ波帯(28GHz帯)の電波を屋外から屋内に効率的に誘導する「メタサーフェスレンズ」のプロトタイプを開発しました。2020年12月18日(金曜)にドコモR&Dセンタ(神奈川県横須賀市)にて、メタサーフェスレンズを用いることで窓ガラスを通るミリ波を屋内の特定の場所に集め、屋内での受信電力を向上させる実証実験に世界で初めて成功しました。
  5G evolutionや6Gでの利用が想定される高い周波数帯の電波は、現在使用されているLTE、sub-6帯の電波と比較し、直進性が高く、減衰しやすいという特徴があります。そのため屋外基地局アンテナから発信された電波は建物の窓ガラスに到達するまでに減衰し、さらに減衰した微弱な電波は広がることなく屋内に入り込むため、屋外基地局アンテナによる建物のエリア化は困難でした。
 今回開発した28GHz帯向けメタサーフェスレンズは、メタサーフェス基板上の小さな素子に複数の形状を持たせ、適切に配置することで窓ガラスを通るミリ波を屋内の特定の場所(以下、焦点)に集めることができるレンズです。窓ガラス全面を通る微弱な電波を焦点に集めることで電力を高めることができるため、焦点位置にリピーターやリフレクター等のエリア改善ツールを置くことで、屋外の基地局アンテナによる建物内のエリア化が実現できると考えています。さらにフィルム形状のため、屋内側から窓ガラスに貼り付け、屋外基地局アンテナからの電波を屋内に簡単に引き込むことが可能です。
 また、このメタサーフェスレンズは、LTEやsub-6帯等の他の周波数に影響を与えないように設計されており、他の帯域と並行してミリ波のエリア改善が可能となります。
<実証実験の内容>
 本実証実験では、メタサーフェスレンズによって窓ガラスを通るミリ波を屋内の焦点に集めることで、屋内での受信電力が向上することを確認しました。また屋内で複数のリピーターやリフレクターを使うこと、および将来は端末の移動に追従することも視野に焦点位置の制御機能も検証し、単焦点から2焦点へ切り替えられることを実証しました。
 さらに、AGCのガラス電波透過構造設計技術により、遮熱性を損なわずにミリ波が透過するように設計した遮熱機能を持ったガラスとメタサーフェスレンズとを組み合わせることにより、本来は電波を通さない遮熱ガラスでも屋内でのミリ波の受信電力を向上できることを実証しました。
遮熱ガラスの電波透過構造設計
 これまでドコモとAGCはミリ波帯の柔軟なエリア構築に向けて、透明で景観に影響を与えない透明メタサーフェス技術を検討してきました。今回開発したメタサーフェスレンズは、ドコモのメタサーフェス設計技術とAGCのガラス電波透過構造設計技術・微細加工技術により実現しました。
 本実証実験で使用したメタサーフェスレンズは、2021年2月4日(木曜)から2月7日(日曜)までオンラインで開催するドコモのイベント「docomo Open HouseTM 2021」で、ご覧いただくことができます。
 ドコモとAGCは今後も5G evolutionや6Gの効率的かつ柔軟なエリア構築手法の確立をめざし研究・開発に取り組んでまいります。

◎車両デザインを損なわず、安定した5G通信を実現する車載用アンテナ技術 ―車載用5Gガラスアンテナ―  2020.12 NTTドコモ
 ドコモは5Gによる将来のコネクテッドカーの実現に向け、走行車両において適切に基地局電波を受信できるようにするため、車載用5Gガラスアンテナを開発した。これは、自動車用ガラスに実装できる28GHz帯対応アンテナであり、車両のデザインを損なわずに5G通信を行うことができる。本アンテナを車両窓ガラスへ分散配置することにより、5G電波の送受信を安定的に行うことが可能となり、安定した高速通信を実現する。なお、本研究はAGC株式会社との共同研究によって実施した。