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ENEOSホールディングス(株)【5020】の掲示板 2015/04/29〜2015/05/27

聡明なる皆様、ご存じのことと思われますが、JX側が今回の決算で示した今期利益予想(EPS64.1円)の前提条件をおさらいします。

為替:1米ドル115円
原油FOB(free on board)ドバイスポット:60ドル
銅価LME(London Metal Exchange):1ポンド当たり270セント

なお、FOBとは、本船渡条件のことである。 貿易取引を行なう際、 貨物を港で本船に積み込むまでの梱包費、検査費、通関費などの費用とリスクを輸出者が負担するという価格条件。

次に、市況変動による2015年度経常利益への影響額が示されています。

為替は1円円安になると以下のように利益が変動します。(単位:億円)

エネルギー(燃費増、石化マージン良化等) + 5
石油:天然ガス開発            + 5
金属                   +10
小計                   +20
在庫影響                 +40
合計                   +60

原油FOBは1バレルあたり1ドル高くなると以下のように利益が変動します。(単位:億円)

エネルギー(燃費増等)          -20
石油・天然ガス開発            +20
小計                     0
在庫影響                 +80
合計                   +80

銅価(LME)は1ポンド当たり10セント高くなると以下のように利益は変動します。
金属                   +60
合計                   +60

これをまとめると、在庫影響を除けば、1円円安でプラス20億円、ドバイ原油価格の上下は損益に影響せず、銅価は10セント上昇でプラス60億円です。

数年間というJX株式の長期保有を前提とすれば、在庫影響は各期ごとにプラスマイナス相殺されるので(前期に棚卸資産の評価額が下落し評価損が出れば、翌期は評価益となる可能性が高い)、あまり神経質にならなくてもよいでのではないでしょうか。

つまり、実は、JXの業績にとって重要なのは、原油価格ではなく、為替レートと銅価ということになりそうです。