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ブタ体内で人の膵臓、研究申請へ=解禁受け、国内初-東大など
3/2(土) 15:23配信

時事通信
 動物の体内で人間の臓器を作る研究が1日、解禁された。これを受け、中内啓光・東京大特任教授らのチームは、ブタの体内で膵臓(すいぞう)などを作る国内初の研究計画を今春にも東大の倫理審査委員会に申請する方針を明らかにした。

 移植用の臓器提供は不足しており、チームは将来、作製した臓器を移植に利用することを目指している。膵臓のほか肝臓や腎臓の作製も検討する。

 チームによると、膵臓などの臓器を作れないよう改変したブタの受精卵に人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)を入れ、ブタの子宮に戻すと、胎児の臓器はブタと人の細胞が混ざったものになる。当面は出産させずに胎児を取り出し、人の細胞の割合などを検証する。 

 チームはラットの体内でマウスの膵臓を作り、マウスに移植して糖尿病を治療する研究に成功している。だが、げっ歯類同士のラットとマウスの組み合わせと異なり、ブタと人は遺伝的な違いが大きく、米国で行われた研究では、胎児に含まれる人の細胞はわずかだった。

 実用化までには課題があるほか、動物と人の細胞が混じった生物を誕生させることの倫理面の問題なども指摘されている。

 政府は2001年に策定した指針で、動物の受精卵に人の細胞を入れる基礎研究を認め、動物の体内に戻すのは禁止していた。今回、研究が進展したとして解禁し、指針を1日に改定した。

 チームは東大の倫理審査を経て国の専門委員会に計画を申請し、認められれば研究を始める。

 中内特任教授は「長い年月をかけた議論を経て、研究が可能になったことは喜ばしい。人の臓器を作る研究を申請し、透明性を保ちつつ慎重に進めていく」とコメントした。

リプロセルの研究顧問の1人である中内教授の研究チームの研究がニュースになっています!