ここから本文です
Yahoo!ファイナンス
投稿一覧に戻る

富士フイルムホールディングス(株)【4901】の掲示板 2020/05/26


2020/05/26 16:00
<発表>◎富士フイルム、リポソーム製剤の臨床開発加速のため米メルク社と提携
発表日:2020年5月26日
リポソーム製剤の臨床開発の加速に向けて米メルク社と提携
進行性固形がんを対象に「FF-10832」と「キイトルーダ(R)」の併用療法を評価する臨床試験を実施
 
 富士フイルム株式会社(社長:助野 健児)は、薬剤を患部に届けるドラッグ・デリバリー・システム(DDS)技術を応用したリポソーム製剤の臨床開発を加速させるため、米国Merck&Co.,Inc.(以下 米メルク社)と提携します。5月25日、当社が開発中のリポソーム製剤「FF-10832」と米メルク社の抗PD-1抗体「キイトルーダ(R)」(免疫チェックポイント阻害剤(*1)、一般名:ペムブロリズマブ)の併用療法を評価する臨床試験の実施に関する契約を締結しました。本契約に基づき、進行性固形がんを対象に、「FF-10832」と「キイトルーダ(R)」の併用療法を評価する臨床試験を2020年度中に米国で開始する計画です。

 リポソーム製剤は、細胞膜や生体膜の構成成分である有機物のリン脂質などをカプセル状にした微粒子(リポソーム)の中に薬剤を内包した製剤で、有効成分を効率的に患部に届け薬効を高めることができると期待されています。
 「FF-10832」は、膵臓がんなどを適応症とする抗がん剤「ゲムシタビン」(*2)を内包したもので、現在、米国で進行性固形がんを対象に臨床第I相試験を実施しているリポソーム製剤です。すでに実施したマウス実験では、「FF-10832」と免疫チェックポイント阻害剤との併用投与(*3)で大幅に、がん細胞などを殺傷するCD8陽性キラーT細胞(*4)ががん組織内で増加し、単剤投与よりも生存期間が延びることが確認されています。

 今回、富士フイルムは、「FF-10832」と「キイトルーダ(R)」との併用による臨床効果を確認するため、米メルク社と提携します。両剤の併用療法を評価する臨床試験を2020年度中に米国で開始し、忍容性や薬物の体内動態、初期の有効性を確認していきます。