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(株)リソー教育【4714】の掲示板 2018/12/15〜2019/01/24

教育産業は 親がケチらない 有望産業

「算数だけ」の中学受験
特別枠、私立で広がる 論理的思考力を重視
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国語・算数・理科・社会の4教科受験が一般的な私立中学の入試で「算数1教科だけ」の入試枠を設ける中学校が増えている。入試の時点で他の教科が苦手でも、算数が得意で論理的思考力が秀でている生徒は将来的に成長するとの期待があるようだ。人工知能(AI)などの先端技術が進化するなかで、理数系の力が重視されていることも背景にある。


品川女子学院中等部の2018年の「算数1教科入試」の問題
東京都と神奈川県では2月1日から入試が始まり、首都圏の受験シーズンが本格化する。
巣鴨中学校(東京・豊島)は2019年春の入試から「算数選抜」を始める。従来の4教科入試(220人)のほかに算数選抜で20人を募集する。同校の大山聡・入試広報部長は「4教科入試を中心にする方針は変わらない」としながらも、「算数が得意であれば、入学後に他の教科も伸びる」とみる。
大山部長は「論理的思考力がはっきり出るのが算数。国語や社会が苦手でも、考える力が強い子供を集めたい」と説明。国語や社会は、親が読書好きだったり、あちこち出かけて様々なものを見聞きする機会が多かったりといった環境や経験で成績が左右される面もあるという。
品川女子学院中等部(品川)は18年から算数1教科入試を始め、初年度は募集定員20人に対して360人の出願があった。「特に算数が好きで、自信がある子供に来てほしい」(広報部)としている。
大学が文系学部の入試で数学を必須にしたり、文理融合型の学部をつくったりして、数学をより重視するようになっているのが理由の一つ。帰国子女の生徒がいると周りの子が英語に関心を持つように、数学が得意な生徒が他の生徒に教えるといった効果も期待している。
世田谷学園中(世田谷)や普連土学園中(港)も19年から算数1教科入試を採用する。
学習塾の日能研関東(横浜市)によると、算数1教科の入試枠を設ける動きは数年前から目に付くようになり、19年は伝統的な進学校にも広がっているという。
インターネットやAI、ロボットなどの先端技術が社会のあり方を変えるなか、理数系の力のある人材の需要は今後高まっていくと予想されている。日能研の担当者は「理数系に力を入れる私立中は今後も増えるだろう」としている。