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(株)メドレックス【4586】の掲示板 2024/09/07〜

今回の4度目の申請方針を知らせるリリース分を読むと昨年10月の3度目の申請方針発表時点のリリースとは以下のように異なる文言が入っている。

 「再申請したデータの一部について更に追加データの提出をするようFDAから求められました(原文ママ)」

 注目点は「追加データの提出」だ。これは前回にはなかった。繰り返すが前回は既存のデータの再解析を提出したわけだが、それでも結果としてFDAの承認基準には届かず今回非承認となったわけだ。承認のためには「追加のデータ」を求められているわけだが、この「追加データ」は読みようによってはこれを出すためには「非臨床の追加試験、実験が必要になる」とも解釈できる微妙な文言になっている。

 IRを担当する藤岡健取締役は「FDAとの交渉・連絡に当たるCRO(開発受託機関)などとも協議してこれから申請の詳細な中身はこれから詰める」と言う。東洋経済の「再試験がいるのかいらないのか」という質問には直接の回答をしていないが、現時点ではこれが本当のところなのかもしれない。

 ただ再度追加の試験となれば、前回のように9カ月で(順調にいけば来年4月中)、FDAの承認可否判断が下りず、来期下期にずれこむ可能性も否定出来ない。これも繰り返しになるが、承認そのものが下りるかどうかも薮の中だ。

3度失敗してなおかつまだ申請・承認に挑む理由はなにか。短期的収益だけをみれば、今期2億円の売上げ、営業利益1.2億円の喪失、来意以降の製品売り上げの機会損失となり、同社の収益インパクトがそう大きいとはいえない。むしろ2相入りが近づいている「MRX-4TZT」痙性マヒ治療薬のほうが市場規模もはるかに大きく、これに集中する選択肢もあり得るはずだ。

 「短期の収益と言うよりも、社員や関係先の士気もあるし、なにより米国で承認を得るというシンボル的な役目もこの開発品はもっている」(藤岡取締役)と会社は打ち明ける。確かに世界の医薬品の総本山、承認取得も一番厳しい米国で承認を日本の一介のバイオベンチャーが獲得すれば、それはそれで大事件。その道に一番近いのが、このリードプログラムの申請・承認にこだわるしかないのも同社の偽らざる厳しい現実だ。「MRX-4TZT」ではまだまだ承認獲得までの道のりは遙かに遠い先だ。