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ryu***** 強く買いたい 2013年1月18日 13:28

1月17日(木)日経産業新聞
・富士製薬 競争激化に先手 タイの製造受託買収 バイオ後発薬に投資 成長路線維持の試金石に
 後発薬国内大手の富士製薬工業が海外展開とバイオ後発薬事業に力を入れている。2012年10月に買収したタイの後発薬生産子会社に20億円を投じて工場棟を新設。13年6月にはバイオ後発薬を発売する計画で、国内工場に専用の生産設備を導入した。後発薬業界は競合が厳しくなっており、販売競争に巻き込まれない製品群を増やすことで収益拡大を狙う。
 富士製薬は昨秋、スイスの医薬品商社DKSHのタイのある子会社「OLIC」(アユタヤ市)を42億円で買収した。OLICは現地で医薬品の製造受託大手。富士製薬も00年からOLICに一部生産を委託する関係にあったほか、買収後もDKSHが販売を継続することを確認できたことが買収を後押しした。富士製薬の今井博文社長はOLICについて「日本への輸出、現地市場の開拓、日本の製薬大手からの製造受託の3本柱を収益源にする」と説明する。
 OLICは欧米の製薬大手から受託し、DKSHの販売経路を使って現地市場に流通させる事業が中心。今後、国内のメーカーに生産委託している軟こう剤について数年内にOLICに委託先を変更することを検討。同社から日本に輸出して委託費を削減する。買収効果を引き出すため、OLICの生産体制も強化する。生産能力3000万本の注射剤の工場棟を新設する計画で、14年末の完成後の年産能力は4500万本と3倍に高まる。新設する工場棟の生産品目は検討中だ。日本の製薬大手1社と経口剤の製造受託の交渉も進めている。国内で唯一の生産拠点である富山工場での生産品目を見直し、軟こう剤だけでなく価格競争が厳しい品目をOLICに移管する。「ある品目は(現地生産への切り替えで)コストを3割下げることが目標」(今井社長)
 生産品目の変更に連動して富山工場も工場棟の再編を進める。バイオ後発薬など競合他社の少ない品目の生産に乗り出すのが狙いだ。富山工場で建設する第5製剤棟には総額72億円を投じる。11年に完成した第1期工事でバイオ後発薬の新設備を導入した。抗がん剤治療患者に白血球を回復させる治療薬を生産する。薬価が決まる13年6月をめどに発売する。
 富士製薬が海外とバイオ後発薬の事業に力を入れるのは、これから後発薬業界の競合が激化することが予想されるためだ。国内市場には海外大手が相次ぎ参入しており、価格面での競争が厳しくなるのは必至。一方、東南アジアでは市場拡大が見込める。現地で販売するだけでなく、現地において低コストで製造した製品を国内市場に投入できればコスト競争力も高まる。ただ、同社にとって海外は初めての領域。今後の普及が期待されるバイオ後発薬についても、開発投資がかさむことが予想され、その負担をどのように抑えるのかも課題だ。後発薬市場の拡大を追い風に、順調に業績を伸ばしてきた富士製薬が今後も成長路線を維持できるのか、戦略の成否が問われる

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