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患者数1500万人「逆流性食道炎」を放置してはいけない


2/24(日) 13:00配信
FRIDAY
患者数1500万人「逆流性食道炎」を放置してはいけない
国府台病院の研究室で取材に応じる上村医師。広島大学医学部卒業後、呉共済病院消化器科医長、国立国際医療センター・内視鏡部長などを歴任した

「逆流性食道炎になると、胃酸の逆流や停滞で食道の粘膜が傷つき炎症が起きます。それが原因で、食道腺がんになることもあるのです」

こう話すのは消化器内科が専門で、国立国際医療研究センター国府台病院(千葉県)名誉院長の上村直実医師(67)だ。

胃液や食べたモノが逆流して食道に炎症を起こす「逆流性食道炎(以下『逆食』)」は、日本人の新・国民病となっている。厚生労働省などの調査によると’70年代は2%ほどしかいなかった患者が、’00年代以降は15%ほどに急増。その数は、予備軍を含めると1500万人にもなる。ほうっておくと、まれにがんになる可能性もある恐ろしい病気なのだ。上村医師が続ける(以下、発言は上村医師)。

「胃と食道の境目には、胃酸や食べたモノが逆流しないように防止装置があります。食道の下部にある筋肉(下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん))です。この筋肉が緩むことで『逆食』になります。’70年代まではほとんどの日本人の胃の中に、ピロリ菌がいました。井戸水などを飲むことで体内に入り、胃の元気を失わせて胃酸の分泌を減らす菌です。それが最近では生活環境の改善により、ピロリ菌に感染する日本人が減った。結果として胃酸の分泌が活発になったため、『逆食』の患者が増えたんです。胃酸の酸度はとても高い。だからこそ食べ物を消化できるのですが、胃と違い食道の粘膜は酸の強さに耐えきれず、炎症を起こすこともあるんです」