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アンジェス(株)【4563】の掲示板 2024/11/09〜2024/11/19

エメンド社を買収し子会社化したのは2020年12月ですが、山田社長はその後の会社説明会で、米ナスダックへの上場については然るべき時に行うことを考えているとして、重症先天性好中球減少症の臨床入りを実現し、加えて数社と交渉が進められているOMNIヌクレアーゼの非独占的使用権についてのライセンス契約を締結していくことが重要なので、ここ2~3年が勝負どころと語っていたと思います。

けれども、複数社とのライセンス契約についても、2023年中には具体的な進展が見られず、重症先天性好中球減少症の臨床入についても延びのびとなり、事業運営資金の確保の目途が難しくなったことが、大幅な人員削減を含む事業再編成が避けられなかった理由だと思います。

エメンド社の経営についてはこれまで、自主性を尊重してきたように思いますが、このままでは経営が成り立たないとの認識から、経営権を掌握する方針に切り替え、イスラエルのエメンド研究所の人員については75名を人員整理をし、30名体制にする方針を2024年3月に打ち出しています。では、事業再生産は単なる縮小再生産なのかと言えば、それは違うように思います。

3月に開催された定時株主総会後の会社説明会で、エメンドバイオ社のCEOに就任した佐藤尚哉氏がエメンド社のゲノム編集について、次のように語っています。

「ゲノム編集というのは、オフターゲット効果は許されないので、エメンド社が独自に開発したOMNIヌクレアーゼを効率よく見つけ、実験を何回も繰り返して高性能なものを選別していくという課題がありました。この過程には、人も時間もお金が掛かりましたが、それをやったからこそ、非常にたくさんのデータが蓄積することができました。そのデータに基づき、コンピュータで解析を加えることで、今では効率的にOMNIヌクレアーゼを選別できるという体制に変ってきました」と。

ですので、今後はアンジェスが掲げている「遺伝子医薬のグローバルリーダー目指す」という企業理念を実現するためにも、ゲノム編集技術を発展させ、遺伝性疾患の治療法の確立に貢献できる企業を目指してほしいと思います。