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慢性椎間板性腰痛症治療用 NF-kB デコイオリゴ DNA(AMG0103)は、NF-κB転写因子に結合して炎症性サイトカイン(細胞から分泌される生理活性物質)の放出を抑制する合成 NF-κB オリゴヌクレオチドデコイであり、過剰な炎症反応や免疫反応に起因する様々な疾患の治療に有効な薬剤として期待されています。

<NF-κBデコイオリゴの開発状況>

椎間板性腰痛症の患部にNF-κBデコイオリゴDNA(開発コードAMG0103)を注射投与することによって、慢性腰痛に対する鎮痛効果とともに、椎間板変性に対する進行抑制や修復を促す効果が期待されます。新タイプの腰痛治療薬として2018年2月より米国で後期第1相臨床試験を実施し、全症例の投与後12ヶ月間におけるトップラインデータを2021年4月に発表しています。

発表されたIRによると、12ヶ月間の観察期間を通じて重篤な有害事象は認められず高い安全性が確認されたこと、有効性についても投与早期に腰痛が大幅に軽減し、また、腰痛の抑制は投与12ヶ月後まで継続したことが確認されたとしている。また、患者自身からも高い満足度が得られており、良好な結果が得られたと報告されています。この試験の治験責任医師である、カリフォルニア大学サンディエゴ校医学部長で整形外科教授の Steven Garfin先生からは「AMG0103 は、素晴らしい安全性プロファイルを有し、12ヵ月にわたり腰痛を有意に軽減しており、慢性椎間板性腰痛症に苦しむ患者に対して画期的治療薬となる将来性があると考えています。さらに、腰痛の軽減に加えて、椎間板の高さを回復させる可能性が示唆されたことは注目に値します。AMG0103 は、慢性椎間板性腰痛症の治療に使用される世界初の低侵襲デコイオリゴヌクレオチドになる可能性がある」とのコメントが得られています。

現在、慢性椎間板性腰痛症に関しては、一般療法としてステロイド注射(対処療法)が使われることが多いが、ステロイドが一時的な対処療法であるのに対して、AMG0103は炎症を抑制する効果があり、その結果として腰痛の症状改善が見られます。慢性椎間板性腰痛症治療用(AMG0103)については、製薬企業からも多く関心が寄せられており、今後、ライセンス契約等に発展する可能性もあると思います。