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【関連の情報提供:海外医療ニュース / アミロイド仮説の墓標がまた一つ 】

★引用:2019/02/24 海外医療ニュース
⇒ ttps://overseaspharmanews.blogspot.com/

バイオジェンとエーザイは、抗アミロイドベータ抗体BIIB037(aducanumab)の第三相早期アルツハイマー病試験二本を打ち切ると発表した。独立データ監視委員会が中間解析で無益性を認定したため。

アミロイド仮説に基づく抗体やセクレターゼ阻害剤はこれまでに数多くが第三相に進み、軒並み討ち死にした。バイオジェンとエーザイはBACE阻害剤の第三相も実施中で、新たに、アミロイドベータの凝集過程における中間体を標的とする抗体の第三相も開始した。失敗から学ぶことの難しさを示している。

アルツハイマー病の新薬開発は他のメカニズムのものも含めて成功率が低く、効果に関するハードルを引き下げざるを得ない状態にある。FDAはかねてより、偽薬比で統計的に有意な差があれば効果の多寡は問わない方針を示している。過去の試験で効果が小さく有意差が出なかったコンパウンドでも、大規模な検出力の高い試験で再挑戦すれば、上手くいくかもしれないのだ。

現実的にはフェールしたコンパウンドの再試験は被験者組入れが進まない可能性があるので、別のちょっと異なるコンパウンドで挑戦することになる。検出力を高めても成功するとは限らないのでハイリスクだが、成功すればハイリターンなので、投資価値があるかもしれない。問題は第三相試験の資金や支援リソースの負担だ。ビッグファーマの競争力が最大限に生きることになる。

米国の新興バイオ企業は手元キャッシュが1年分しかないことが多く、経営破綻につながりかねないため開発失敗を認めたがらない傾向がある。アルツハイマー病に関しては、バイオジェンやエーザイのような大企業でも、冷静な経営判断のもとに『違う結果を期待して同じことを繰り返す愚行』を繰り返す可能性があるので、注意が必要だ。バイオジェンの2018年12月期決算発表テレカンファレンスで質問したが会社側はノーコメントを貫いた。フェールしたら株価が暴落するのは十分に予見可能でありリスク情報が十分に提供されなかった憾みがある。

【コメント】
小野薬品にとっても他山の石、内部留保5千億円は大事にして頂きたい。