ここから本文です
Yahoo!ファイナンス
投稿一覧に戻る

小野薬品工業(株)【4528】の掲示板 2016/04/15

楽天証券 今中氏レポート(4)

●2017年4月には薬価引下げが予想される

オプジーボは2016年4月の薬価改定の対象には入りませんでしたが、2017年4月の薬価改定時には薬価が引き下げられると思われます。

もともと2017年4月の薬価改定は、消費税増税時に薬価については引き下げたいという考え方から打ち出されたものです。従って、消費税増税が延期になれば、薬価改定も延期になる可能性があります。ただし、オプジーボの場合、年間1~1.5万人の増加が続くと、2018年3月期の売上高が5,000億円を超える可能性があるため、今の高額医薬品の薬価に対する国の議論からすると、何らかの理由で引き下げられると考えるのが妥当と思われます。

2016年度薬価改定(2016年4月から引下げ、公示は2016年3月)から導入された特例再算定の考え方では、年間販売額1,000~1,500億円で最大25%引下げ、年間販売額1,500億円超で最大50%引下げとなります。薬価改定に使う市場規模は政府の独自の調査によるものであり(企業の決算ベースの数字とは限りません)、実際にどの程度の引下げ率になるかはその時にならなければ分りません。

3月24日付けアナリストレポートで、小野薬品の営業利益予想を2017年3月期1,100億円、2018年3月期1,000億円としましたが、これは2017年4月にオプジーボの薬価が50%引き下げられると想定したものです。投与人数は増え続けると思われるため、薬価引下げの減益要因だけでなく、増益要因も発生すると思われます。仮に30~40%の引下げになるなら、2018年3月期は増益になると思われます。また、会社予想の様に2017年3月期の年間売上高が1,260億円になるならば、引き下げ率は最大25%になる可能性があります。