投稿一覧に戻る さくらインターネット(株)【3778】の掲示板 2025/01/21〜2025/01/28 522 yoo 1月26日 11:30 https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/03074/012300001/ GPUとガバクラで目指す「国産クラウド最強」、さくらインターネットの野望 鈴木 慶太、中田 敦 日経クロステック/日経コンピュータ 2025.01.24 有料会員限定 さくらインターネットが、社運をかけた大勝負を仕掛けている。売上高の4年分を上回る1000億円規模の資金を投じてGPU(画像処理半導体)クラウドを整備するのと同時並行で、大手パブリッククラウドに匹敵する機能性が求められるガバメントクラウドの開発を進めている。「国産クラウド」の雄を目指す、さくらインターネットの野望を解き明かす。 さくらインターネットは2024年度から2030年度までの間に、総額1000億円規模をGPUサーバーやデータセンターなどに投資する計画を進めている。同社の2024年3月期の業績は売上高が218億2600万円、経常利益が7億6400万円であり、1000億円規模という投資は売上高の4.5年分、経常利益の130年分に相当する。 米NVIDIA製のGPUを1万個導入へ 米NVIDIA(エヌビディア)製のGPUを2023年から2027年末までに1万個導入する。GPUサーバーはさくらインターネットが2011年から北海道石狩市で運営する「石狩データセンター」で稼働させ、GPUクラウドのサービスを提供する。現在はサーバールームでGPUサーバーを運用するが、2025年内にはGPUサーバー専用のコンテナ型データセンターが構内で稼働を開始する。 同社によるGPUクラウドへの1000億円規模の投資は、経済産業省の経済安全保障政策「クラウドプログラム」が50%を助成する。さくらインターネットによる実際の負担額は500億円だ。GPUクラウドサービス用機材の投資資金については銀行からの借り入れも順調に進んでおり、GPUクラウド構築の実現可能性は高い。 大手クラウド並みの機能性が求められる「ガバクラ」にも挑む その一方で同社は、実現可能かどうかはやってみないと分からない、極めて難易度の高い挑戦も同時並行で進めている。ガバメントクラウドの構築だ。 デジタル庁は2023年11月に、同庁が整備し各府省庁や地方自治体が共同利用するパブリッククラウド基盤であるガバメントクラウド向けのクラウドサービスに、さくらインターネットの「さくらのクラウド」を条件付きで採択したと発表した。 その条件とは、デジタル庁がガバメントクラウドに求める基本事項や技術要件を、2025年度末までに全て満たすこと。実際の要件の詳細は本特集の第2回で解説するが、既にガバメントクラウドに採択されている「Amazon Web Services(AWS)」や「Google Cloud」「Microsoft Azure」「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」に匹敵する機能性を満たすことが求められている。 一部の要件については米Microsoft(マイクロソフト)からの技術提供を受けて実現することが認められているが、ほとんどの要件についてはさくらインターネットが自社開発することが求められている。その難易度は恐ろしく高い。 1000万円台後半から2000万円超えの年収で高度人材を採用 ガバメントクラウド開発という極めて高いハードルを飛び越えるため、さくらインターネットは現在、高度なソフトウエア開発人材を急ピッチで採用している。外資系のIT企業や「メガベンチャー」などと呼ばれる国内の有力IT企業などで働く人材を採用するため、1000万円台後半から2000万円を超えるような年収を支払っているケースもあるという。 2024年3月期の有価証券報告書によれば、同社の平均年間給与は614万3000円である。ガバメントクラウド実現のためには、人件費の大幅増加もいとわない構えだ。さくらインターネットの田中邦裕社長は「600万円で優秀なエンジニアが来るかというと、来ない。やはり最低、現場レベルでも1000万円からというレベルになる。2023年から採用基準も大幅に変えた」と語る。 GPUクラウドとガバメントクラウドという、極めて野心的な2つのプロジェクトを同時並行で進めるさくらインターネット。もしこの2つが成功した場合、同社にもたらされる「果実」も大きい。国産クラウド事業者として「最強」の地位を得ることになるからだ。 GPUクラウドの大規模な整備は、ソフトバンクやKDDIも経産省のクラウドプログラムによる助成を受けて進めている。しかし国産クラウド事業者としてガバメントクラウドの認定を受けたのは、さくらインターネットだけだ。GPUクラウドとガバメントクラウドの両方を提供できる国産クラウド事業者として、さくらインターネットは唯一無二の存在になる。 本特集の一覧 GPUとガバクラで目指す「国産クラウド最強」、さくらインターネットの野望(2025.01.24) ガバメントクラウドの高すぎるハードル、国産勢唯一さくらインターネットの挑戦(2025.01.27公開予定) GPUの次は国産AIチップ、さくらインターネットが描くAIクラウドの勝ち筋(2025.01.28公開予定) 「日本と世界のために我々がグローバルベンダーに」、さくらネット田中社長が語る覚悟(2025.01.29公開予定) 投資の参考になりましたか? はい47 いいえ16 開く お気に入りユーザーに登録する 無視ユーザーに登録する 違反報告する 証券取引等監視委員会に情報提供する ツイート 投稿一覧に戻る
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/03074/012300001/
GPUとガバクラで目指す「国産クラウド最強」、さくらインターネットの野望
鈴木 慶太、中田 敦 日経クロステック/日経コンピュータ
2025.01.24
有料会員限定
さくらインターネットが、社運をかけた大勝負を仕掛けている。売上高の4年分を上回る1000億円規模の資金を投じてGPU(画像処理半導体)クラウドを整備するのと同時並行で、大手パブリッククラウドに匹敵する機能性が求められるガバメントクラウドの開発を進めている。「国産クラウド」の雄を目指す、さくらインターネットの野望を解き明かす。
さくらインターネットは2024年度から2030年度までの間に、総額1000億円規模をGPUサーバーやデータセンターなどに投資する計画を進めている。同社の2024年3月期の業績は売上高が218億2600万円、経常利益が7億6400万円であり、1000億円規模という投資は売上高の4.5年分、経常利益の130年分に相当する。
米NVIDIA製のGPUを1万個導入へ
米NVIDIA(エヌビディア)製のGPUを2023年から2027年末までに1万個導入する。GPUサーバーはさくらインターネットが2011年から北海道石狩市で運営する「石狩データセンター」で稼働させ、GPUクラウドのサービスを提供する。現在はサーバールームでGPUサーバーを運用するが、2025年内にはGPUサーバー専用のコンテナ型データセンターが構内で稼働を開始する。
同社によるGPUクラウドへの1000億円規模の投資は、経済産業省の経済安全保障政策「クラウドプログラム」が50%を助成する。さくらインターネットによる実際の負担額は500億円だ。GPUクラウドサービス用機材の投資資金については銀行からの借り入れも順調に進んでおり、GPUクラウド構築の実現可能性は高い。
大手クラウド並みの機能性が求められる「ガバクラ」にも挑む
その一方で同社は、実現可能かどうかはやってみないと分からない、極めて難易度の高い挑戦も同時並行で進めている。ガバメントクラウドの構築だ。
デジタル庁は2023年11月に、同庁が整備し各府省庁や地方自治体が共同利用するパブリッククラウド基盤であるガバメントクラウド向けのクラウドサービスに、さくらインターネットの「さくらのクラウド」を条件付きで採択したと発表した。
その条件とは、デジタル庁がガバメントクラウドに求める基本事項や技術要件を、2025年度末までに全て満たすこと。実際の要件の詳細は本特集の第2回で解説するが、既にガバメントクラウドに採択されている「Amazon Web Services(AWS)」や「Google Cloud」「Microsoft Azure」「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」に匹敵する機能性を満たすことが求められている。
一部の要件については米Microsoft(マイクロソフト)からの技術提供を受けて実現することが認められているが、ほとんどの要件についてはさくらインターネットが自社開発することが求められている。その難易度は恐ろしく高い。
1000万円台後半から2000万円超えの年収で高度人材を採用
ガバメントクラウド開発という極めて高いハードルを飛び越えるため、さくらインターネットは現在、高度なソフトウエア開発人材を急ピッチで採用している。外資系のIT企業や「メガベンチャー」などと呼ばれる国内の有力IT企業などで働く人材を採用するため、1000万円台後半から2000万円を超えるような年収を支払っているケースもあるという。
2024年3月期の有価証券報告書によれば、同社の平均年間給与は614万3000円である。ガバメントクラウド実現のためには、人件費の大幅増加もいとわない構えだ。さくらインターネットの田中邦裕社長は「600万円で優秀なエンジニアが来るかというと、来ない。やはり最低、現場レベルでも1000万円からというレベルになる。2023年から採用基準も大幅に変えた」と語る。
GPUクラウドとガバメントクラウドという、極めて野心的な2つのプロジェクトを同時並行で進めるさくらインターネット。もしこの2つが成功した場合、同社にもたらされる「果実」も大きい。国産クラウド事業者として「最強」の地位を得ることになるからだ。
GPUクラウドの大規模な整備は、ソフトバンクやKDDIも経産省のクラウドプログラムによる助成を受けて進めている。しかし国産クラウド事業者としてガバメントクラウドの認定を受けたのは、さくらインターネットだけだ。GPUクラウドとガバメントクラウドの両方を提供できる国産クラウド事業者として、さくらインターネットは唯一無二の存在になる。
本特集の一覧
GPUとガバクラで目指す「国産クラウド最強」、さくらインターネットの野望(2025.01.24)
ガバメントクラウドの高すぎるハードル、国産勢唯一さくらインターネットの挑戦(2025.01.27公開予定)
GPUの次は国産AIチップ、さくらインターネットが描くAIクラウドの勝ち筋(2025.01.28公開予定)
「日本と世界のために我々がグローバルベンダーに」、さくらネット田中社長が語る覚悟(2025.01.29公開予定)
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