(株)ミライノベート【3528】の掲示板 2021/09/15〜2021/10/05

ある時の事でございます。何気なにげなくミライノベートのホルダーが頭を挙げて、血の池の空を眺めますと銀色の買い注文の糸が、一すじ細く光りながら、するすると自分の上へ垂れて参るのではございませんか。

ミライノベートのホルダーはこれを見ると、思わず手を拍うって喜びました。この買い注文に縋すがりついて、どこまでものぼって行けば、きっと地獄からぬけ出せるのに相違ございません。
いや、うまく行くと、同値撤退へも出来ましょう。
そうすれば、もう追証へ追い上げられる事もなくなれば、含み損に沈められる事もある筈はございません。

こう思いましたからミライノベートのホルダーは、早速その買い注文を両手でしっかりとつかみながら、一生懸命にポジションを処分し始めました。売り注文を出しながらに、遥かに目の下を見下しました。

すると、数限かずかぎりもないホルダーたちが、自分ののぼった後をつけて、まるで蟻ありの行列のように、やはり上へ上へ一心によじのぼって来るではございませんか。

その途端でございます。今まで何ともなかった買い注文が、急にミライノベートのホルダーのぶら下っている所から、ぷつりと音を立てて断きれました。あっと云う間まもなく風を切って、独楽こまのようにくるくるまわりながら、見る見る中に暗の底へ、まっさかさまに落ちてしまいました。

おしまい

equ「クモノイート」