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(株)SUMCO【3436】の掲示板 2017/01/18〜2017/02/09

<信越 対 SUMCO>
昨日の決算を見て下がると予想した方々には残念。投資家の眼からは、この業界のこれからの動きはそれほど単純ではないから面白い。まあ、SUMOCOの目前の上がった下がったの下世話な話をひとまず置いといて、ここで基本に帰って両者の違いをとくと勉強しませんか。

先ず信越は一貫して化学会社、SUMOCOは金属・冶金から出発で本分野は後発の印象を拭えない。むしろ比べトクヤマの方が電気分解などから出発していて体質的には近い。
さて、ウェファー製造までのステップは

1)高純度SiO2(早く言うと珪砂)を電気炉で炭素還元して粗シリコン(Si)製造(中国向きの3K産業)
2)高純度精製のために、粗シリコンに塩酸などを反応させてシランに変換し高々度蒸留によってシリコン分で純度Eleven9に精製
3)これを熱分解して高純度多結晶シリコンにする
4)これを溶融して300mm経などのシリコンロッドを引き上げ、これをスライスしてウェファーへ

そこで信越は2)、3)、4)をグループ内で一貫生産、SUMCOはトクヤマなどから高純度多結晶を購入している。従ってSUMCOは原料の値上がりの影響を受けやすい。反対に、稼働率が下がったときは償却の影響を受けにくい。なお、シリコン(Si元素)シラン(Si,Cl,Hからなる化合物モノマー)、シリコーン(Siのポリマー)などを混同なきよう。
高純度シラン蒸留(筆者大昔装置設計経験あり)まではかなり高度の技術(勿論、ロッド引き上げ、ウェファー研磨技術も)で、中進国などはまだおいそれとは追いつけないのでは。
当然ながらトクヤマも供給多結晶の値上げを切望している位置づけとなっている。
以上ご参考まで

  • >>970

    こんばんは、トクヤマもよく上げていますね。
    信越はポリシリコンも造っていたのですか。全く知りませんでした。信越のIRでは、半導体部門の決算概要だけは公開しているのですが、ネット上でも、有報を読んでもほとんど情報を得ることができませんでした。
    ポリシリコンについては、さむ子の有報では、元々の同族会社であった、大阪チタンとマテリアルと長期契約で購入している(今期末で1500億円の在庫)との記載があるので、トクヤマとの関係はよく分かりませんでした。ウエハー製造技術については、ご指摘のようにおいそれとは追いつけないので、中国を中心に激烈な買収と資本再編が起こっているのだと思っています。半導体バブルを先読みは参考にさせていただきました。

    ますますのご健闘を! また投稿をお願いしますね。