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私は研究所勤務で、数百人単位の社外セミナー講師をしておりました。ケミカル分野で扱う対象技術は、化合物、組成物に始まりポリマー・核酸・ポリペプチド及び製造法まで幅広い分野に跨っています。

特に化合物は、会社・学術団体・国内外でもIUPAC命名法に従わない慣用名・構造式ならびに、MARCUSH形式と呼ばれる可変置換基を含むDB検索ではヒットさせにくい表記法の文献が多く、化学業界は何処でも、他者の文献や特許を調査するのにとても苦労しています。ある程度質の高いとされるCASやWPI系のDBを組み合わせても、網羅性に限界があり、同業の技術マップを作るのにも費用とマップMPがかかります。

例えば超臨界を用いた技術を調査したい時、
普通の人は、supercriticalや超臨界のキーワードで検索をしますが、優秀な外国機関の研究員でも、スペルミスをしていたり、ultracriticalなどの異表記予測、特許分類の選定や適切なdeep indexing termを上手く使わないと漏れが生じます。また液状二酸化炭素状態を形成する条件等の技術表記を拾わないと重要な文献がヒットしなくなり、独占排他できるオリジナリティの高い関連技術の探索が難しくなります。

技術課題に対応した解決手段をマップ化するのに、まともに調査会社に外注すると数百万から〜千万の費用がかかる上、クオリティが低く自社優位性を引き出す事がなかなか難しいのです。研究開発方向を決定づける情報の可視化には、精査な調査と一次加工した情報群の整理を如何に行うかが鍵になります。社内加工なので費用は研究員のMPだけになります。

旭化成さんは、情報収集の段階から、技術用語の統制化、thesaurus化を社内で独自に行ない独自のDBを作製しているため、必要な文献群の情報可視化が、精度良く行える点で他社にはない優位性を出せるのです。今後は新しいニーズに対応した正確な技術マップ作成により、他社に先駆けてホワイトスペースを素早く見つけ、有用で新しい研究開発を行っているものと思料致します。これからどんどん新しいソリューションや新規技術に基づいた事業展開が可能な会社だと感じます。

ここまで行っている化学系企業はないと断言できますね!情報加工では東ソーさんや花王さんも中々素晴らしい工夫をされています。
株価対応については、この会社は少し無頓着なのかなと感じています。もっと株価対応や技術アピールをすべきです。この点技術内容の割には資生堂さんあたりは、技術広報やCSR的な情報発信がとても上手いですね!あの高いPERがそれを物語っていますが、技術力では比べ物になりません。
中国事業展開に暗雲が立ち込めているようですが、乗り越えて行くものと思われます。

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