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帝人(株)【3401】の掲示板 2020/03/07〜2020/03/08

 ECMOからの離脱とは

体外式膜型人工肺(ECMO)療法,青景聡之,竹田晋浩,日本医科大学付属病院集中治療室 p.8
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【離脱】
 離脱の基準は、背景疾患や施設によって異なるが、当施設では通常、FiO2 0.4以下、PEEP 10以下で十分な酸素化と、安定した自発呼吸でCO2除去が維持できている状態であれば離脱を試みる。

 重症肺炎やECMO導入前に高い吸気圧を長く要した患者では、
(たとえ酸素化障害で導入された場合であっても)
炎症が改善した後に肺胞レベルでの死腔が多くなり、また肺の弾力性が損なわれている場合がある。
 そのため、(ECMOを離脱後に)酸素化は問題なくても、CO2が貯留し、高い呼吸回数となることがある。
 自発呼吸による高い呼吸回数は機械的ストレスの増加を来たす。
 よってECMO離脱の可否の評価には、酸素化だけではなく、CO2クリアランスを評価する。
 可能であれば、CTで画像的に評価することも有用である。

 離脱した後は、水分バランスはプラスになり、鎮静は深くなり、呼吸器設定は強くなることが多いが、これはできる限り避けたい。
 もし離脱後に呼吸状態が悪化するようであれば、再度ECMO導入することを躊躇してはならない。
http://square.umin.ac.jp/jrcm/pdf/ecmo/ecmotext15.pdf