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エムスリー(株)【2413】の掲示板 2019/04/29〜2019/09/02

中国における医師会員数の大きさからM3の(米中関係からの)チャイナリスクをどう見るかとの書き込みが連休前にあったので自分なりに検討してみたが、①心配は皆無に近い一方、②むしろこれから伸びしろがあろうとの結論に至った。以下はその根拠。
(以下の数字はいずれも前期決算時点。単位は100万)。

①の根拠
前期で海外売上高は全体の22%、寄与利益は17%を占めるが、地域別の売り上げで見ると 日本87,953(77%), 北米 11,803(10%), 欧州 11,216、その他 2,172(2%) である。当然、中国もその他に区分になるが、全て中国市場によるものとしても2%弱にしか過ぎない。日本を除いて国別の売り上げは発表されていないが、M3がかかえる医師会員数・調査パネル(以下単純に医師数と略)数が国別に発表されているので、それらの国でM3の事業展開がされていると推定できるが、アジアからは韓国、インド、中国の3国が入っている。全世界で公称500万としている中で、中国のそれは単独で半数以上となっている。ということは医師数と売上高は全く相関しないということである。また中国市場を100%失ったとしても、せいぜい2%の売り上げを失う(実際には1%以下か)に過ぎないが、同社の全体の成長率からして現時点では影響なしと言える。また、国別の医薬市場はローカルなファクターに影響されることがあっても、米中の貿易戦争とは遠いところにあると思っている。

②M3は中国で抱えている医師数の資産を現時点で生かし切れていないと言えるのがひとつ。医療先進国であるAu、NZ、台湾などのマーケットはこれからと思われる。これらを考慮するとむしろ伸びしろがあると見て間違いなかろうと結論する。