投稿一覧に戻る (NEXT FUNDS)日経平均インバース上場投信【1571】の掲示板 2019/05/07〜2020/06/22 196 fom***** 2019年8月18日 19:30 昭和天皇の87年 天皇も案じた訓令違反 大使の暴走が国家を危うくした会員向け記事 2019.8.18 日曜日 第150回 同盟問題(2) 日独伊三国同盟-。歴史的にみてそれは、日中戦争で悪化した日本とイギリスとの関係改善を断ち切り、イギリスを支援するアメリカとの開戦へと突き進む、片道切符といえるだろう。 昭和14年1月6日、ドイツから三国同盟の正式提案を受けた首相の平沼騏一郎は、陸海両相と外相、蔵相による五相会議を招集し、対応を協議した。有事の際、ソ連のほか英仏も攻撃対象とする同盟案に賛成したのは陸相のみで、外相が反対したのは言うまでもない。海相と蔵相も外相を支持し、激論の末、やや妥協して次の4条件を付けることにした。 一、ソ連を主たる対象とするが、状況により第三国(英仏)を対象とすることもある 二、第三国を対象とする武力援助は、行うかどうか、その程度も含め状況による 三、外部に対しては防共協定の延長と説明する 四、(二)と(三)は秘密事項とする 外相の有田八郎は言った。 「ドイツ側がこれ以上の譲歩を求めてきても、変更の余地は全然ない」 × × × ところが、この修正案を駐独大使の大島浩と駐伊大使の白鳥敏夫が握りつぶしてしまう。陸軍高官だった大島はもともと三国同盟の提唱者、革新官僚の白鳥は外務省きっての急進派だ(※1)。ドイツの快進撃に目がくらんだ2人は、政府の訓令を無視してでも同盟締結にこぎ着けようとした。 2人を説得するため有田が派遣した特使を、白鳥が一喝する。 「こんな案ではとても独伊の同意はえられぬ。大島が怒るぞ」 大島も、独外相の前で大見得を切った。 「無留保、無担保の三国同盟ができないのなら、自分は白鳥と二人で大使を辞めてやる」 いまや国家の命運は、出先の独断専行により危機に瀕(ひん)したといって過言ではない。それを最も憂慮したのは、昭和天皇である。大島らの訓令無視が目に余るようになった3月、侍従武官長にこう漏らした。 「もし陸軍が出先の大使の言つて来たやうなことを押し通さうとすれば、外務大臣も総理も到底同意ができないのだから、或は内閣は代らなければならないやうな結果を導くかもしれない」 × × × 」 そう思う0 そう思わない0 開く お気に入りユーザーに登録する 無視ユーザーに登録する 違反報告する 証券取引等監視委員会に情報提供する ツイート 投稿一覧に戻る
fom***** 2019年8月18日 19:30
昭和天皇の87年
天皇も案じた訓令違反 大使の暴走が国家を危うくした会員向け記事
2019.8.18 日曜日
第150回 同盟問題(2)
日独伊三国同盟-。歴史的にみてそれは、日中戦争で悪化した日本とイギリスとの関係改善を断ち切り、イギリスを支援するアメリカとの開戦へと突き進む、片道切符といえるだろう。
昭和14年1月6日、ドイツから三国同盟の正式提案を受けた首相の平沼騏一郎は、陸海両相と外相、蔵相による五相会議を招集し、対応を協議した。有事の際、ソ連のほか英仏も攻撃対象とする同盟案に賛成したのは陸相のみで、外相が反対したのは言うまでもない。海相と蔵相も外相を支持し、激論の末、やや妥協して次の4条件を付けることにした。
一、ソ連を主たる対象とするが、状況により第三国(英仏)を対象とすることもある
二、第三国を対象とする武力援助は、行うかどうか、その程度も含め状況による
三、外部に対しては防共協定の延長と説明する
四、(二)と(三)は秘密事項とする
外相の有田八郎は言った。
「ドイツ側がこれ以上の譲歩を求めてきても、変更の余地は全然ない」
× × ×
ところが、この修正案を駐独大使の大島浩と駐伊大使の白鳥敏夫が握りつぶしてしまう。陸軍高官だった大島はもともと三国同盟の提唱者、革新官僚の白鳥は外務省きっての急進派だ(※1)。ドイツの快進撃に目がくらんだ2人は、政府の訓令を無視してでも同盟締結にこぎ着けようとした。
2人を説得するため有田が派遣した特使を、白鳥が一喝する。
「こんな案ではとても独伊の同意はえられぬ。大島が怒るぞ」
大島も、独外相の前で大見得を切った。
「無留保、無担保の三国同盟ができないのなら、自分は白鳥と二人で大使を辞めてやる」
いまや国家の命運は、出先の独断専行により危機に瀕(ひん)したといって過言ではない。それを最も憂慮したのは、昭和天皇である。大島らの訓令無視が目に余るようになった3月、侍従武官長にこう漏らした。
「もし陸軍が出先の大使の言つて来たやうなことを押し通さうとすれば、外務大臣も総理も到底同意ができないのだから、或は内閣は代らなければならないやうな結果を導くかもしれない」
× × ×
」