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■最高指導部一丸になっての「闘争」

今、中国人が持つ富の8割は不動産で、その価値は米欧日など世界の先進国の1年分の国内総生産(GDP)総計に匹敵する。マネーゲームの異常さに皆、気付いているのに有効な手を打てない。ある時、砂漠に現れた蜃気楼(しんきろう)にすぎないと分かり、全ての資産価値が急落するという。

まさに1990年代、日本で起きたバブル崩壊である。中国政府は長い不況を招いた日本の失敗例を研究し尽くし、教訓としているとはいえ、なお警鐘がやまない。

習近平が演説した「緊急会議」に参加したメンバーをざっと眺めると、開催が4カ月近く遅れている共産党中央委員会第4回全体会議(4中全会)があれば、出席するはずの面々がかなり顔をそろえていた。示された方針は、重大なリスク回避に偏っている。

「本来、示すべき未来への大方針と具体策が見えない」「社会不安の防止を最優先せざるをえないほど苦しい」。こんな声が景気落ち込みを感じ始めた中国各地からあがる。ファーウェイ起訴もあって、末尾「9」の年の滑り出しは巨大な変化を予感させる。習近平が繰り返した指導部一丸となっての闘争は、いないはずだった「黒い白鳥」へのおびえを象徴している。