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習演説を耳にした市民らは、抽象的にしか言及されなかった深刻なリスクの中身に思い走らせている。まずは米中経済・貿易、技術覇権戦争。米司法省は28日、華為技術(ファーウェイ)本社と米国子会社、関連企業のスカイコム・テック、創業者の娘でCFOの孟晩舟を起訴。カナダに孟晩舟の身柄引き渡しを求めている。これで米中閣僚協議の行方はさらに不透明になった。

そして中国の一般市民の生活に影を落としている景気の急減速。こちらは債務過剰、民営企業の不振がそもそもの要因だった。米中問題と景気後退。この2つが具体的な重大リスクだろう。

中国内の「改革派」経済学者も、憂国の雰囲気を漂わせた警鐘を鳴らし始めた。それはリスク警戒を呼びかけた習演説の趣旨に合致する。ただ細部を見ると官僚らのメンツを潰す微妙な内容も多い。

例えば習演説と同じ日、6.6%と発表された2018年実質経済成長率への異論である。中国人民大学教授の向松祚(こう・しょうそ)は昨年12月の講演で、内部調査では1.67%成長にとどまるとの見通しがあると明言した。これが真実なら全ての前提が崩れる。

年明けに明らかになった「水増し」が難しい経済統計では、昨年末から一部製造業の中国生産が3割落ち込むなど低成長を裏付けるデータも目立つ。