急な出費でお金が必要になったとき、気軽にお金を借りられるカードローン。収入がなく無職にあたる専業主婦や学生でお金に困っている人のなかには、カードローンを利用したいと考えている人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、無職の人がカードローンを借りられるのかについて解説します。無収入でもお金を借りられる方法についても紹介しているので、参考にしてみてください。
元銀行員/mybest 金融サービス情報コンテンツ担当
大島凱斗
元銀行員として、法人顧客の経営支援・融資商品の提案、個人顧客の資産運用相談業務を担当。現在は日本最大級の商品比較サービスmybestにて金融・サービス商材の情報提供コンテンツを統括している。
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無収入の人がカードローンを借りることは、ほぼ不可能なのが現実です。銀行や消費者金融など、カードローンを取り扱う金融機関では、申込者の返済能力を超えた金額の貸し付けは行えません。返済能力を確かめるために、金融機関は必ず審査を実施します。
返済能力とは、借りたお金をきちんと返す能力があるかどうかのこと。審査では、年収や勤務状況、家族構成などさまざまな要素を確認し、返済能力があるかどうかを判断されます。安定した収入がないと返済を続けられないため、返済能力が乏しいと判断されるのが一般的です。
ただし、日雇いバイトや週払いバイトをしていれば、借入れの審査に通過できる可能性があります。単発バイトをたくさんこなしても「安定した収入」とは認識されにくいものの、派遣会社に登録して日雇いのバイトを行っていれば、無収入ではないため望みはあるといえます。
また、カードローン以外の方法でお金を準備できる方法はあります。以下ではさまざまな方法を紹介するので、自分に合った方法があるかチェックしてみてください。
次に、無職のなかでも専業主婦や年金受給者、不労所得がある人はどうなるのかについて詳しく解説します。
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専業主婦(夫)の場合は、配偶者貸付を利用することでお金を借りられる可能性があります。配偶者貸付とは、契約者と配偶者の年収を足した金額で審査を行い、融資の可否を判断する制度です。
消費者金融の貸し付けは、総量規制に基づいて行われているため、収入のない専業主婦はお金を借りられません。
しかし、配偶者貸付は総量規制の例外と認められているため、収入がゼロの専業主婦であっても、配偶者に収入があることを条件に借入れできます。
ただし、基本的には配偶者との収入を合算した額の1/3以上は借りられません。合算しても総量規制の上限までしか融資を受けられないことは覚えておきましょう。
配偶者貸付は、アコムやアイフルなど大手消費者金融では利用できないことがほとんどです。利用できる金融機関が限られている点も、あらかじめ理解しておいてください。
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年金を安定した収入だと認めている金融機関があるので、年金受給者であってもカードローンを借りられる可能性があります。
ただし、応募要件に利用年齢の上限を明記している金融機関もあるので確認しましょう。申込時に年齢条件を満たしていても、契約中に対象年齢を超えた時点で利用ができなくなる点には注意が必要です。
年齢上限は金融機関によって異なるため、公式サイトなどで確認してください。
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無職でも、株の配当金や不動産収入などの不労所得があれば、カードローンを借りられることがほとんどです。
カードローンの審査では、安定した収入があることが重視されています。審査の際には、安定した収入を証明するために確定申告書などの提出が必要です。
次に、無職の人がカードローン以外の方法でお金を借りることはできるのかについて詳しく解説します。
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預金がある人は、定期預金担保貸付を検討してみましょう。定期預金担保貸付は、銀行などの金融機関に預けている定期預金の残高を担保にして、お金を借りられる制度です。金融機関によっては、自動貸付や当座貸越と呼ぶこともあります。
定期預金担保貸付は金利が比較的低く、ほとんどの金融機関で1%以下に設定されています。カードローンは14〜18%となるのがほとんどなので、利息の負担を抑えられます。
ほかにも、口座を持っていれば審査なしで利用できることや、融資までのスピードが早いこと、定期預金の解約をしなくてもよいことなども特徴です。
一方、定期預金の満期までに返済しなければ、自動的に預金が返済に当てられてしまう注意点があります。
以下の記事では、ゆうちょ銀行の定期預金担保貸付について解説しています。ほかの銀行でも仕組みはほとんど同じなので、気になる人はチェックしてみてください。
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終身保険など積立型の保険に加入している場合には、契約者貸付を使って借入れできます。契約者貸付とは、生命保険などを解約した際に支払われる、解約金返戻金の一定範囲内でお金を借りられる制度です。
金利は会社によって異なるものの、ほとんどが2〜10%程度で、カードローンと比べると低金利に設定されています。また、契約していれば審査なしでの借入れが可能です。
ただし、返済が滞ると保険を解約されてしまう可能性がある点には注意が必要。掛け捨てタイプの保険では利用できないので、自分が加入している保険の内容を詳しくチェックしてみてください。
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すでに採用内定を受けている学生なら、低金利でお金を借りられる内定者ローンがおすすめです。内定者ローンは、内定が決まっている無収入の学生向けのローンで、銀行や信用金庫などの金融機関が取り扱っています。
内定者ローンの大きな特徴は、カードローンよりも金利が低いこと。ほとんどの金融機関では、金利を4〜8%と低く設定しているため、返済の負担を軽くできるのがポイントです。
内定者ローンを取り扱っている金融機関は少ないほか、取り扱っていても対象地域を限定していることがあります。利用したい場合は、商品の概要をしっかりチェックしましょう。
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生活に困窮している場合には、公的な融資制度の利用を検討してみましょう。公的融資制度は、低所得者や障害者世帯、高齢者世帯に対して資金の貸し付けを行う制度です。
失業により生活に必要な資金に困っている場合や、病気やけがなど身体的な理由から生活に困窮している場合など、各制度の条件に当てはまればお金を借りられる可能性があります。
借りられる金額や金利、返済期間などは制度によって異なるため、詳しく知りたい人は社会福祉協議会や市区町村の役所・役場にある福祉課などで相談してみるのがおすすめです。
※参考:全国社会福祉協議会(外部サイト)
次に、カードローンに関して無職の人からよくある質問を紹介します。
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仕事をやめてから転職活動をしている場合は無職と判断されるので、カードローンは審査を通過できないでしょう。休職中の人は無職とはみなされないものの、審査で不利になる可能性は高くなります。
とくに、休職中に収入がない場合は、審査で厳しく見られると考えておきましょう。病気やけがによる休職で、傷病手当金など公的制度を利用して毎月お金をもらっている場合でも、収入とはみなされない可能性が高いと考えておいてください。
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借入れ中に無職になった場合は、金融機関への報告しましょう。一般的に、金融機関の契約には身辺情報が変わった際に報告を行うことが定められています。
報告をすると、新規利用や限度額の減額になるリスクはありますが、利用停止になる可能性は低くなります。報告しないまま返済が滞ってしまうと、一括請求を求められることも。
無職になればこれまで通りカードローンを利用するのは難しくなります。しかし、報告することで返済の緩和措置を受けられることもあるので、黙ったまま利用を続けることは避けてください。
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学生が就職先から内定を受けても、安定した収入がない限りはカードローンを借りることはできません。収入がない学生の場合は、先述した内定者ローンの利用を検討してみてください。
一方、学生であっても、アルバイトなどで継続的な収入を得ている場合は、カードローンを利用できる可能性が十分にあります。
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無収入でも審査なしで借りられると謳う業者は違法業者なので、利用しないようにしてください。
正規の金融機関は法律に基づいて貸付を行っているため、必ず審査を実施して返済能力を確認しています。収入のない人は返済能力がないため、正規の金融機関であれば貸し付けは行ってくれません。
違法業者、いわゆる闇金は、申込者の経済状態や勤務状況を審査することなく、法外な高金利でお金を貸し付けています。しかし、借入後は高金利を科せられるだけでなく、返済できなかった場合は過剰な取り立てが行われることも。
闇金の多くは、正規の金融機関ではお金が借りられない状況の人を狙って貸し付けを行っています。どこからも借りられないからといって、闇金の甘い誘い文句にのることは絶対に避けましょう。家族や勤務先にも影響を及ぼしたり、経済状況がさらに悪化したりと、取り返しのつかない事態にもなりかねません。
どこからもお金が借りられず生活に困窮している場合は、まず厚生労働省や各地方自治体に相談し、受けられる公的支援がないかどうかを確認してください。
無職でも、先述したとおり安定した収入や配偶者に収入があれば、カードローンの審査に通る可能性は十分あります。
以下のページではさまざまなカードローンをランキング形式で紹介しています。自身が借りやすいと思う条件の金融機関を探してみてください。
提供元:mybest
公開日:2022年10月04日
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