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証券会社・ネット証券 総合ランキングTOP3

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  2. ネット証券として人気の高い楽天証券は、手数料の低さでもトップクラスです。取引専用ソフトや取引アプリにも早くから取り組んできました。また、楽天経済圏の一角として、楽天ポイントとの連携にも強みがあります。投資をするとポイントが貯まり、また貯めたポイントで投資信託や株を買えるだけではなく、連携で銀行金利がアップしたり、楽天市場でのポイント還元率がアップするのも魅力のひとつです。

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証券会社・ネット証券 総合ランキング

証券会社・ネット証券 総合ランキング

総合ランキングは、口座開設数を公開している証券会社を対象に、証券会社選びに重要な4つの項目をそれぞれ30点満点で点数化し、合計点数が高いTOP10を表示しています。初心者の方にもおすすめのランキングです。

各項目の採点方法
  • ・手数料の安さ:1約定ごと、1日定額制の2つの手数料プランを採点対象として考慮し、約定金額10万円~500万円までの国内現物取引手数料を金額の安さで採点
  • ・取扱商品充実度:国内株式銘柄数、投資信託銘柄数、外国株式銘柄数、IPO引き受け社数、国債、社債、ETF・ETN、iDeCoの取扱有無のデータを活用し、取扱商品の多さで採点
  • ・情報提供充実度:株価、チャート、複数気配、スクリーニング、ニュース、決算情報、アナリストレポートなど提供している情報の充実度を評価し採点
  • ・口座開設数:口座開設数データを活用し、口座数の多さで採点

2024年12月12日更新

  1. 口座
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クチコミ・評判から証券会社を選ぶ

証券会社の選び方を詳しく解説

解説の執筆・監修

記事制作ポリシー

2024年10月28日更新

大島凱斗
大島凱斗
元銀行員/mybest 金融サービス情報コンテンツ担当

元銀行員として、法人顧客の経営支援・融資商品の提案、個人顧客の資産運用相談業務を担当。現在は日本最大級の商品比較サービスmybestにて金融・サービス商材の情報提供コンテンツを統括している。

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証券会社・ネット証券の選び方

たくさんある証券会社やネット証券の中からどう選んだらよいかお困りですか? 取引手数料の安さや取扱銘柄の多さなど、証券会社やネット証券の選び方を解説します。各ポイントをおさえて自分に合った証券会社選びに役立ててください。

取引手数料の安さ

証券会社を選ぶ際には、取引手数料の安さに注目しましょう。投資で利益が出た場合でもそこから手数料が差し引かれるため、手数料によって、最終的に得られる金額に大きな差が生まれます。取引手数料は各社ごとに異なるので、よりお得に利用したいならなるべく手数料が安い証券会社を選ぶのが理想です。

取引手数料に注目する際には、手数料のコースも理解しておきましょう。取引手数料は一般的に1約定制と1日定額制の2つにわけられ、それぞれ証券会社ごとに金額が決められています。1約定制は1回の注文ごと(注文が成立することを約定といいます)に手数料が発生する仕組みで、1日定額制は1日の約定額の合計によって手数料が決まる仕組みです。

1回の取引額が多く売買の回数が少ない人は、1約定制が向いています。反対に1日の取引額が少なく売買回数が多い人なら、1日定額制がお得です。例えば、デイトレードなど1日に何度も売買を行う取引スタイルの人だと、取引ごとに手数料が発生する1約定制は損をする可能性が高いといえます。

取引手数料を比較する際には、自分の取引スタイルに合ったコースの手数料がいくらかをとくに重視して選ぶとよいでしょう。

取引手数料が安い証券会社のランキングを見る

国内株式・海外株式銘柄数の豊富さ

金融商品のなかでも人気の高い国内株式や海外株式の取扱銘柄数も、証券会社選びにおいて重視したいポイントです。取扱銘柄数が多ければ、その分投資先の選択肢が増えます。

基本的にどこの証券会社でも、国内株式であれば東京証券取引所(東証)に上場している有名な大手企業の銘柄は取扱いがありますが、地方銘柄を取引したい場合には注意深く確認することが重要です。地方銘柄の取引も視野に入れているなら、東証だけでなく名古屋証券取引所(名証)・福岡証券取引所(福証)・札幌証券取引所(札証)の銘柄も取引できるか確認しておくとよいでしょう。

海外株式の取扱いは、国内株式よりも各証券会社ごとに海外株式の取扱い有無や銘柄数に大きな差が生まれます。定番の米国株式の取扱銘柄数を確認しておくことはもちろん、取引したい国の株式を扱っているかどうかも確認しましょう。例えば中国株やインド株、シンガポール株など、各社ごとに取扱いのある国は異なります。

せっかく口座を開設したのに投資したい銘柄の取扱いがないともったいないので、開設前にラインアップを比較しておきましょう。

国内株式投資ランキングを見る米国株式の取扱い数ランキングを見る

投資信託ラインアップの豊富さ

国内外の株式に加え、投資信託の取扱銘柄数もなるべく多い証券会社を選ぶのがおすすめです。株式と同様に、取扱銘柄数が多いほど選択肢は広がります。証券会社によって、投資信託の取扱数は1,000〜2,600と大きな差があるのが特徴です。

投資信託は、運用のプロが投資家から集めたお金で幅広い銘柄や地域から選んで投資してくれる金融商品をいいます。投資に関して知識の浅い初心者でも、購入すればプロが運用を代行してくれるため、はじめての投資にぴったりです。1つの投資信託を購入するだけで複数の金融商品に投資できるため、リスクを抑えた分散投資が簡単に行えるのも魅力といえます。

各証券会社ごとに投資信託の取扱数に大きな差があるので、事前に比較してなるべく取扱数の多いところを選ぶとよいでしょう。

投資信託の取扱い数ランキングを見る

少額投資ができるか

まとまった資金がなくても投資を始めることが可能な少額投資ができるかどうかも、証券会社を選ぶ際に確認したいポイントの1つです。少額投資ができる証券会社なら、大きな資金がなくても投資に挑戦できます。投資初心者にとっては、少額で投資できればリスクを抑えて投資に慣れるところからスタートが可能です。

少額投資にはさまざまな種類がありますが、代表的な例は単元未満株や投資信託、ポイント投資などが挙げられます。

単元未満株での取引とは、最低売買単位の1単元に満たない「1株単位」で売買できる仕組みのこと。本来株式の取引は、1単元と呼ばれる50株や100株をまとめた単位で売買されます。1単元ごとであれば数十万〜数百万円など多額な資金が必要ですが、1株単位であれば数千円〜数万円程度での購入が可能。銘柄によっては数百円で購入できるものもあるので、多額の資金がなくても投資を始められます。

投資信託も1万円程度で購入できることが多いほか、証券会社によっては積立なら100円から始められる場合も。ポイント投資であれば、現金を使わず投資できるため0円です。

いずれの少額投資も、取扱いの有無や最低金額は証券会社ごとに異なります。多額の資金が用意できない人や、まず少額で投資を始めてみたい人は、少額投資が可能か確認しておくとよいでしょう。

IPO主幹事数の多さ

IPO投資も視野に入れている人は、IPO主幹事数も比較しましょう。IPO主幹事数が多い証券会社を選べば、当せん確率が上げられます。

IPO(Initial Public Offering)とは、未上場企業が新規に証券取引所へ上場することを指し、新規上場株式や新規公開株と呼ばれるのが特徴です。IPO株は、上場する際に低い値段で購入し、上場後の値上がりを狙って売買することで高い利益が得やすいため、人気があります。IPO株は抽選制なので誰でも購入できるわけではなく、当せん率も低いのが難点です。

IPO主幹事数とは、企業が新規上場する際のサポートを行う証券会社のことをいいます。主幹事になるとIPOの割当数が増えて当せん数も増えるため、なるべくIPO主幹事数が多い証券会社を選んだほうが当せん確率が上げられる仕組みです。

IPO投資も視野に入れているなら、IPOの引受件数に加えて主幹事数も確認しておくとよいでしょう。

IPO実績ランキングを見る

ポイント投資・ポイント還元に対応している

貯めたポイントを使って投資を行いたい人は、ポイント投資ができる証券会社を選びましょう。また、投資によってポイントを貯めたい人は、対象のポイントや還元率、還元条件などを確認するのがおすすめです。

証券会社によって、現金を使わずポイントだけで投資できたり、特定のクレジットカードによる決済でポイントを還元してくれたりするサービスを用意している場合があります。

ポイント投資なら損失が出ても現金を失うリスクがないため、投資を始めてみたいものの現金を使いたくない初心者におすすめです。また、取引内容に応じてポイント還元が受けられると、貯まったポイントを普段の買い物で使用したりマイルに交換できたりします。

ポイント投資もポイントの還元も、証券会社ごとにどのポイントを扱っているかは異なるので注意が必要です。

例えば楽天証券なら楽天ポイント、SBI証券ならVポイントなど、それぞれポイント投資に使えるポイントの種類や、還元が受けられるポイントの種類は異なります。また、証券会社ごとに投資に利用できるポイント数の上限や、ポイントの還元率なども異なるのが特徴です。

ポイントの利用や還元を重視して証券会社を選ぶ際には、そもそもポイントに関するサービスを行っているかに加え、自分が利用したいもしくは貯めたいポイントを取り扱っているか、ポイント利用上限数や還元率はどのくらいかも確認しましょう。

ポイントを貯められる証券会社ランキングを見る

取引ツール・アプリ機能の充実度

どの証券会社で口座開設しようか検討する際、取引ツールやアプリ機能の充実度を軸にするのも手です。取引ツールは投資するにあたって頻繁に確認することなるので、種類が豊富な金融機関や、自分が使いやすいツールの取扱いがあるところを探すのは大切な目線です。

とくにネット証券は各社が独自にトレードツールの開発を進めており、スピーディーかつ使いやすい強力な取引ツールがそろっている傾向にあります。各ツールの機能や操作画面は、口座開設前でもデモトレード機能を利用して確認できることがあるので、気になる証券会社で試してみましょう。

近年はスマートフォン用のアプリも充実しています。目当ての取引ツールがパソコンだけでなく、スマホアプリに対応しているかどうかも合わせて確認しておくとよいでしょう。

スマホアプリで取引できる証券会社ランキングを見る

AI投資・ロボアドが利用可能か

投資初心者なら、「ロボアドバイザー」と呼ばれるAIのサポート機能で選んでみるのもよいでしょう。AIが将来的な市場予測を行い、自動で銘柄を選んだり、リバランスしてくれるサービスを扱っている証券会社がいくつかあります。

はじめての投資だと、商品数が多かったり、組み合わせが難しかったりと不安も大きいはず。AIからアドバイスをもらえれば、判断の軸にできるでしょう。とくにネット証券は非対面なので、AIが心強い相談役になってくれますよ。

NISAを利用しやすいか

NISA口座は基本的にどの証券会社でも活用できます。ただし、金融機関によって投資できる銘柄のラインアップや、設定できる積立額などに違いがあるため、証券会社を選ぶ際にはNISAを利用するうえで不自由のないところを見極める必要があります。NISA口座は1つしか持つことができないので、慎重に確認しましょう。

NISAには成長投資枠とつみたて投資枠があり、それぞれ投資対象商品が異なります。成長投資枠は、株式・投資信託・ETF・REITなど幅広い商品で利用できるので、ラインアップはその証券会社の取扱銘柄数に注目すればOKです。

つみたて投資枠の投資対象は金融庁の基準を満たす投資信託のみで、成長投資枠に比べて商品数は多くありません。金融機関によっては投資信託の取扱数が大きく異なるケースがあるので、投資したい銘柄があるかを確認しておきましょう。

ちなみに、成長投資枠とつみたて投資枠は併用が可能ですが、別々に口座を持つことはできません。両者を併用したい場合は、どちらでどの金融商品を運用するかの戦略を立てたうえで、希望の商品に投資できる証券会社を選ぶのがおすすめです。

また、いくらから投資できるかにも注目しておきましょう。100円からスタートできるところもあれば5,000円単位のところもあるので、自分の計画に合わせた金額で資産運用を始められる証券会社を選ぶことが大切です。

NISA口座を開設できる証券会社ランキングを見るつみたてNISA銘柄数ランキングを見る

初心者の注目ポイント

はじめて資産運用をする人は、買ってみたいと思っている投資先の取扱いがあるかどうかを確認しましょう。とくに、株式投資で狙っている企業があるならチェックは必須です。明確に決まっていない人は、外国株式はどの国の取扱いがあるか、投資信託は何種類くらいあるのかを広く見比べておけばOKです。

また、先述の手数料の確認も忘れないようにしましょう。少額投資ではじめる予定の人は、固定でかかる手数料が高い金融機関だと、運用益のほとんどを引かれてしまう可能性があります。長期的に資産運用を続けるなら、なおさら手数料の安さは要チェックです。

学生が投資を始めるときの注目ポイント

2022年4月に従前の20歳から18歳へ成人年齢が引き下げられたことより、18歳以上であれば親権者の同意書がなくても口座開設が可能になりました。18歳未満であっても、親権者の同意を得て「未成年口座」が開設できます。

ただし、18歳で口座開設する条件として、親権者が同じ証券会社に口座開設をしていることを求められるケースもあり、単独で口座開設を進められるかは、要件を各証券会社・ネット証券で確認しておく必要があります。

学生が証券口座を開設する際の留意点として、口座の設定内容によっては自分で確定申告を行う必要が出てくること、取引により一定額以上の収入が出てしまうと親の扶養から外れてしまうことなどがあります。これらも十分注意しておきましょう。

まだ余裕資金の少ない学生には、少額投資が可能な証券会社を選ぶのもおすすめです。

個人事業主が投資を始めたい時の注目ポイント

個人事業主は、会社員に比べて年金制度の違いなどで老後資金を自分でしっかり確保する重要度がとくに高いため、積立での運用がしやすい証券会社を探すとよいでしょう。

先述の通り、つみたてNISA(つみたて投資枠)を検討する際は、証券会社ごとにラインアップの充実度や何円単位で積立を続けられるか確認しておく必要があります。また、iDeCoは証券会社ごとに手数料が異なるので、できるだけ維持費がかからないところを探すのが大切です。

よくある疑問

初心者が証券口座を選ぶ際に気をつけるべきことは何ですか?

初心者なら、はじめて証券口座を作る人向けのサポートが充実しているかを確認することが大切です。証券会社によっては、投資に役立つコラムなどを提供しています。何も知らない状態から証券口座を作る場合も、サポートが充実していれば投資を始めやすいでしょう。

また、ツールの使いやすさも注目したいポイントです。ある程度投資に慣れている人であれば、ツールの使い方が多少わかりにくくても知識をもとに取引ができるでしょう。しかし初心者の場合は、直感的に使えないツールだと取引の際にミスが発生するおそれがあります。提供されているツールの操作性や機能などを調べ、投資に不慣れでも簡単に操作できるか確認しましょう。

なお、初心者の人にはロボアドバイザーを利用できる証券口座もおすすめです。最適なポートフォリオの提案や資産運用をしてくれるロボアドバイザーは、初心者の強い味方。毎月一定の金額を自動で積み立ててくれるため、初心者でも手軽に資産運用を始められます。投資の知識に自信がない人や、少しずつお金を積み立てて長期的に運用したい人は、ロボアドバイザーが利用できる口座を選びましょう。

「一般口座」と「特定口座」がありますが、どちらを選ぶべきですか?

一般口座と特定口座で迷ったら、源泉徴収ありの特定口座がおすすめです。

一般口座は年間取引報告書が発行されないため、自分で損益を計算して確定申告しなければなりません。年間の取引をすべて確認して計算するとなると、手間がかかってしまうでしょう。一方の特定口座は証券会社から年間取引報告書が発行されるため、確定申告時の手間を大幅に削減できます。

なお、特定口座は源泉徴収なしと源泉徴収ありの2種類がある点に注意。源泉徴収なしを選ぶと、自分で確定申告をする必要があります。一方、源泉徴収ありの場合は証券会社が納税をしてくれるため、確定申告は不要です。損失が出た際などには確定申告をすることも可能なので、迷った場合は源泉徴収ありを選んでおきましょう。

確定申告の手間を省きたい人のほか、資産運用をしている主婦(主夫)で扶養を外れたくない人にも源泉徴収ありがおすすめです。利益が出ても、受け取り時にはすでに税金が差し引かれているため課税対象の所得に該当しません。大きな利益を得たとしても扶養から外れる心配がないので、安心して取引ができるでしょう。

証券口座を開設するまで、どのくらいの時間がかかりますか?

証券会社によって、また申込み方法によって口座開設までの時間は異なります。

オンラインで手続きする場合、一般的な目安は3〜5営業日ほど。証券口座の開設には本人確認が必須であり、身分証明書の画像アップロードなどで本人確認をする場合は開設までに数日かかると考えておきましょう。ただし、マイナンバーカードとの紐づけやオンライン上で本人確認が完結するeKYCを利用すれば、最短で当日に口座を開設できるケースもあります。

郵送で手続きする場合の目安は1週間から10日ほどです。多くの証券会社の公式サイトには、証券会社が申込書を受け取ってから1週間〜10日ほどかかると明記されているので、郵送での手続きは口座の開設を急いでいない人向けといえます。できるだけ早く口座を開設したいのであれば、オンラインで手続きを進めるといいでしょう。

株式投資は、副業にあたらないのでしょうか?

株式投資は資産運用であり、売却によって得た利益は報酬ではないので、一般的は副業にあたらないとされています。法律上、株取引が禁止されている職種もありません。

ただし、社内規定で株式投資が禁止されているケースはあるため、株式投資を始める前に会社の規定を確認しておきましょう。なお、社内規定で禁止されていなくても、職務や地位によって得た情報を利用して自社株の売買をするインサイダー取引は禁止です。

副業にあたらないとはいえ、株式投資をしていることを会社に知られたくない人もいるでしょう。会社にバレたくない場合は、源泉徴収ありの特定口座を選んでください。会社にバレる主な要因は、会社に住民税の通知が届くことです。源泉徴収ありの特定口座は証券会社が納税を代行するため、会社に住民税を通知されることがなくバレる心配もありません。

一般口座や源泉徴収なしの特定口座でも、自分で住民税を納税する普通徴収を選べばバレるリスクを抑えられます。ただし、なぜ給与から控除される特別徴収を選ばないのか会社の人に怪しまれることもあるので、特別な事情がなければ源泉徴収ありの特定口座を選ぶのが無難です。

証券口座を開設すれば、信用取引はできますか?

証券口座を開設しても、自動的に信用取引ができるようになるわけではありません。信用取引をするためには、証券会社による審査を通過して信用取引口座を開設する必要があります。

信用取引は、一般的な現物取引よりも大きな利益を得られる可能性がある方法です。一方で大きな損失が生じる可能性も高くなるため、信用取引口座を開設するためには審査に通過しなければなりません。

信用口座を開設したい場合、証券口座を持っていれば申込みができます。まだ証券口座を持っていない場合は、証券口座と信用取引口座を同時に申込むことも可能です。口座を開設するために必要な基準は証券会社ごとに異なるため、基準を満たしているかを確認しておきましょう。信用取引口座が無事に開設されたら、メールや取引ツール上で通知されます。

信用取引は資産運用のなかでもリスクが大きい方法なので、リスクについてよく理解したうえで始めるようにしましょう。

証券会社の基礎知識

ここからは、そもそも証券会社とはどういったものなのか解説します。街で同じ名前の「○○銀行」と「○○証券」を見かけることはありますが、違いは何なのでしょうか。口座を開設する前に、以下で証券会社についての基礎知識を身につけましょう。

証券会社とは? 銀行との違い

預金や給与の受け取り、クレジットカードの引落先やローンなど、私たちの生活に密接している銀行。一方で証券会社は、「個人で投資をするための金融機関」という性格を持ちます。

銀行は、預金者から預かったお金を国や企業に貸付け、その利息を私たちに還元する仕組み。一方、証券会社は、私たち資金を提供する側が国や企業に直接出資を行う仲介をする立場です。

証券会社はいわば投資に特化した金融機関なので、銀行では原則取引できない「株式投資」や「信用取引」などを行えます。資産運用のためのサービスが充実しているだけでなく、そこで働く営業員も資産運用に精通した知識を備えているため、個人投資家にとって、頼もしい存在といえるでしょう。

証券とは

資産運用に興味を示している人が一般的にイメージする「証券」は、厳密には「有価証券」といいます。証券自体に財産的な価値を有するものを指し、株券・債券・小切手・手形などが有価証券に当てはまります。

有価証券の種類は、資本証券・貨幣証券・物財証券の3つ。株券や債券、投資信託受益証券など資産運用で取り扱う証券は、資本証券に分類されるものがほとんどです。

有価証券とは別に「証拠証券」というものもあります。こちらは権利や事実の存在を単に証明するための書面を指し、領収書・保険証書・レシートなどが該当します。証拠証券は、金銭的な価値を持ちません。

証券会社の業務

証券会社は資産運用に特化した金融機関として、取引の窓口となる業務を中心に運営されています。

なかでもメインとなるのが、株式を売買したいという企業の声を受け付け、その注文を証券取引所に伝える「ブローカー業務」。取引の仲介を担う証券会社特有の役割です。

また「ディーラー業務」という、証券会社が自社のお金で株式の売買を行い利益を上げる機能も持っています。資金の潤沢な証券会社が行うディーラー業務によって、市場のお金の動きが活発になります。

ほかにも、株式を発行した企業から株式を買い取り顧客に販売する「アンダーライティング業務」、株式を不特定多数の投資家に宣伝して買う人を募る「セリング業務」などがあります。

証券会社の種類

総合証券会社

証券会社は大きく総合証券会社とネット証券会社の2つに分かれます。実店舗を構え、対面取引に対応する従来型の証券会社が総合証券会社です。個別に営業担当者が付くことが最大の特徴である一方、そのぶん取引手数料が高めに設定されているデメリットも。

また、前項の「ブローカー業務」「ディーラー業務」「アンダーライティング業務」「セリング業務」のすべてを行う証券会社を指して総合証券会社と呼ぶ場合もあります。

ネット証券

文字どおりすべての取引を原則的にインターネット上で行うのがネット証券。基本的に銘柄の選定や売買の注文まで自分自身の判断で行うため手数料が安く済み、取引の自由度も高いのが特徴です。一方、対面でスタッフに相談しながら投資方針や銘柄を決めることはできないので、自助努力が必要になります。

大手・中小の区別

証券会社はその規模や地盤によっても区別されます。「野村證券」「大和証券」「SMBC日興証券」「三菱UFJモルガン・スタンレー証券」「みずほ証券」が大手5社と呼ばれるほか、「東海東京証券」と「岡三証券」を準大手、以下中堅証券や地場証券などがあります。

ネット証券のシェア

総合証券とネット証券の二者で見れば、近年のネット証券の隆盛は目を見張るものがあります。

株式高騰の影響による投資への注目から新規口座開設の機運が高まったことに加え、2020年以降の世界的な新型コロナ禍の影響により在宅で取引を完結できるネット証券への需要が一気に増大したことも大きな契機となりました。

総合証券各社が軒並み口座数・新規口座開設数とも漸減傾向にあるといわれる中、ネット証券はその利便性から口座数を伸ばしています。とくにネット証券のツートップであるSBI証券と楽天証券は、既存型総合証券の最大手である野村證券を口座数で上回るまでになりました。

今後も業界におけるネット証券のシェア拡大は続くと見られ、現在のトレンドを象徴する構図となっています。

ネット証券のメリット・デメリット

先述の通り、インターネット上で取引が完結するネット証券の強みはなんといっても手数料が安いことです。

対面の営業担当者が不在なのでコストを削ぎ落とすことができており、取引の回数が増えれば増えるだけ手数料の差が資産形成に大きく影響を及ぼすことになります。

また、基本的には自身の判断を頼りに売買を行うのがネット証券の特徴であるため、営業担当者との意見交換や頻繁な営業連絡などを煩わしいと感じる人にとっては、そうしたストレスも感じずに済む点もメリットといえるでしょう。

デメリットは表裏一体で、そのような手厚い対人サポートを享受したいと考えている人にとってはネット証券は不向きとなります。

NISAとは

「NISA」とは2014年に国が開始した個人投資家のための少額投資非課税制度です。毎年決められた非課税投資枠内であれば株式や投資信託の配当金・譲渡金などが非課税になるというものです。

通常であれば配当金や譲渡金に対しては20.315%の税金が課せられるので、利益を全額受け取れるのは強力なメリットです。

2023年までは毎年120万円の非課税投資枠内であれば株式や投資信託の配当金・譲渡金などが最長5年間非課税になる「一般NISA」と一般NISAよりもさらに少額からの長期・積立や分散投資を得意とする「つみたてNISA」のどちらか一方を選択して利用する仕組みでした。

2024年からは制度が大きく改正され、つみたてNISAに代わる「つみたて投資枠」と一般NISAに代わる「成長投資枠」の2つを併用して利用できるようになりました。そのほかにも、つみたて投資枠は年間120万円まで、成長投資枠は年間240万円まで年間の非課税投資枠が大きくなり、非課税保有期間が無期限化されるなど、さらに利用しやすい制度になったといえるでしょう。

iDeCoとは

iDeCoとは「個人型確定拠出年金」とも呼ばれ、20歳以上65歳未満の人が加入できる任意加入の私的年金制度。自分で設定した掛金を拠出・積立して自分で選んだ金融商品で運用を行い、60歳以降に「老齢給付金」として受け取れます。

国民年金や厚生年金のような公的年金とは別に給付を受けられる制度であるため、老後の盤石な資産形成を目指すための仕組みとして注目されています。

iDeCoはNISAと同様、運用益などにかかる税金が非課税となる利点を有するほか、積立て時の掛金が全額所得控除というプラスアルファの税制上の優遇もあります。

60歳にならないとお金を引き出せないという注意点こそありますが、受取金額にも一定額が非課税となるメリットが用意されています。

証券口座は複数開設してもOK

証券口座を一人ひとつしか持てないということはなく、各々の審査にさえ通れば複数口座を保有することは可能です。口座を開設する際、多くの選択肢がある証券会社・ネット証券。証券会社ごとに得意・不得意があり、開設する口座をどれか一つに絞ることは難しいこともあるでしょう。

複数口座を開設するメリットも多く、例えば取引手数料が1日定額制の場合、2社口座を持っておけば定額枠を2枠持てることになります。各社特有の取引ツールやアプリを使用比較できる点も有利に取引する手段になるでしょう。

また、証券会社のシステム障害で一時的に取引ができなくなったり、証券会社自体が倒産したり、という万一のトラブルを考慮してのリスクヘッジという観点からも有利だといえます。

ただし、NISA口座については先述の通り一人1口座しか開設できず、金融機関の変更も年単位でしかできない点に注意が必要です。

証券会社が倒産したら

証券会社では、「分別管理」という預けたお金や有価証券は全額返還されるような仕組みがきちんと構築されています。複数口座を開設することのメリットとして「証券会社自体が倒産した場合のリスクヘッジ」を例示しましたが、仮に証券会社が経営破綻した場合でも、お金が1円も戻ってこないわけではありません。

証券会社には、万一の事態に陥った場合でも確実に投資家にお金が戻るよう、投資家から預かった金銭や株式・債券などの有価証券を証券会社自体の資産とは分けて管理するよう金融商品取引法で義務付けられています。

さらに監査が行き届かず証券会社で分別管理がなされていない場合、あるいはなんらかの事情で投資家への返還に支障をきたすような場合も、日本投資者保護基金という制度のもと「1顧客につき1000万円を上限」として補償がなされます。

株式投資・投資信託の基礎知識

ここからは、証券会社で取引できる株式や投資信託の違いや、取引するなら知っておくべき利回りの正しい知識を解説していきます。なににどう投資するかを決定する際に役立つのでぜひチェックしてください。

株式投資や投資信託のメリット

現在の低金利時代にあって、銀行預金の利子だけでは到底資産形成は見込めません。それどころか、物価が上昇するたびに実質的にお金の価値は下がり、銀行に預けている資産の価値もどんどん下がってしまいます。

こうしたインフレ時代の資産運用として、年間数パーセントの利益を狙える株式投資や投資信託は大きな効果を発揮します。また、株式投資では値上がりによる利益だけでなく配当金や株主優待など、別のメリットが受けられる点もポイントです。

株式投資や投資信託のリスク

銀行預金は利子こそ僅少ではありますが、銀行が破綻しない限り元本割れする懸念はほとんどありません。一方、株式投資や投資信託には元本割れの可能性があることに注意が必要です。

株式などの金融商品の価値は、政治経済の動向など多くの要因で上下するため、常に自身の資産価値は変動します。投資対象によってもリスクの大小は差があるため、自分にあった投資先を見極める力を養うことも資産運用を続けるうえで大切になってきます。

なお、投資における「リスク」とは、単なる危険さを指すのではなく、値動きの大きさのことをいいます。プラスに振れる可能性もリスクに含まれるので、「値動きが大きい=リスクの大きい」商品であることから、最終的にはハイリターンを狙ってリスクの大きい商品を取るかどうかを判断していくことになります。

株式投資と投資信託の違い

株式投資は自ら投資する商品を選定して運用するのに対し、投資信託は自分で選んだ商品を投資のプロに運用してもらう違いがあります。株式投資では1社の銘柄を選んで投資を行うことから大きなリターンが見込めるのに対し、投資信託はプロがバランスを吟味したファンドで取引を行う実質的な分散投資であることから大きなリスクの回避になるというそれぞれのメリットも。

手数料は、株式投資だと売買手数料のみですが、投資信託は購入時手数料に加えて、保有期間中の信託報酬、売却時の信託財産留保額がかかります。購入する金額やタイミングにもよりますが、投資信託ではさまざまな手数料が引かれてしまう懸念があります。

投資信託は銀行でも購入できるのに対して、株式は証券会社でないと取引できない点も相違点といえます。また、つみたてNISA(つみたて投資枠)で投資をする場合は投資信託しか取扱いがないことも覚えておくとよいでしょう。

つみたてNISA(つみたて投資枠)と投資信託の違い

つみたてNISAは非課税制度が適用された証券口座のことで、投資信託はその口座を使って購入する金融商品です。2024年からつみたてNISAは「つみたて投資枠」という名称になりました。

つみたてNISA(つみたて投資枠)という少額投資非課税制度を使用し、投資のプロが分散投資を行う投資信託を購入するというイメージなので、「つみたてNISAと投資信託とでどちらが得か」というように並列するものではありません。

ETFと投資信託の違い

ETFとは「Exchange Traded Funds」の略で、「取引所で取引されている投資信託」を指します。上場投資信託とも呼ばれるように投資信託の一種で、非上場の株式を扱う投資信託とは区別されるのが一般的です。

日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)などに連動する国内株式型のETFから、外国の株価指数に連動するもの、債券・REIT・金・プラチナなどのコモディティなどその種類はさまざま。

ETFは、相場の値動きに応じたリアルタイムの売買が可能である点が、一般的な投資信託との大きな違い。加えて、通常の投資信託のメリットである分散投資も実現していることから、株式投資と投資信託のハイブリッドという見方もできるのがETFの特徴です。

利回り・配当金

投資した金額に対して得られる収益の割合を「利回り」と呼びます。株式を保有していることで得られる金銭的な利益が「配当金」。両者を合わせて、購入した時点の株価に対する年間でもらえる配当金の割合を「配当利回り」と呼ぶこともあります。

配当金は株式を発行した会社が利益の一部を株主に還元するものですが、配当の有無や割合は投資先の業績に左右されるので注意。配当がある場合は、会社の決算に合わせて年2回支払われるケースが一般的です。

投資信託の場合、運用により投資家へ還元されるお金は「分配金」と呼ばれます。株式投資と同様、その収益から利回りを算出することが可能です。

円安・円高

比較対象の外国通貨に対して、日本円の価値が高い状態が「円高」、反対に価値が低いときが「円安」です。円高・円安といった為替の値動きは、直接外国の通貨を持っていなくても、株式投資や投資信託にも影響を及ぼします。

米国ドルに対して日本円の価値が下がった状態である「円安ドル高」を例にしてみましょう。1ドル120円だとすると、米国株式Aの株価が50ドルであれば1株6,000円で購入可能です。

1株6,000円で保有し、のちに円安ドル高が進み1ドル150円になったとします。その間、株価が50ドルから変わっていなければ、1株の評価額は「150円 × 50ドル = 7,500円」に上がることになります。

もちろん円高になれば逆の現象が起こります。とくに外国株式を売買する株式投資や外国株式のファンドを扱う投資信託などでは、こうした円高・円安の動向も念頭に入れておかなければいけません。

株主優待

株主優待とは株を発行する会社が株主に対し、保有株式数に応じた優待券・商品券・食品・オリジナルグッズなどをプレゼントする制度のことです。会社によってはかなり魅力的な商品が用意されていることからメディアでの紹介も多く、耳なじみがある人も多いでしょう。

株主優待をもらうには「権利確定日の2営業日前(権利付き最終日)に株式を保有していること」が条件です。これは株式投資における配当金も同様です。

株式を保有しているだけで得られる点がメリットである一方、株式優待を得たいがために値下がりする株式を保有し続けるのは本末転倒なので、その点は要注意です。

短期投資のメリット・デメリット

株式投資や投資信託における取引には、短期投資・長期投資という考え方があります。明確な期間の定義はないものの、売買の間隔が1年以内だと短期、それ以上だと長期といわれるのが一般的です。

短期投資は、1日で売り買いを済ませるデイトレードや、数日~数週間単位のスイングトレードなどが当てはまります。

刻々と変化する株式の値動きを注視しながら買い時・売り時を見極め、値上り益(キャピタルゲイン)を狙うもので、その運用スタンスからハイリターンが望めるのが短期売買のメリットといえます。

一方、価格の動きをつかみそこねると大きな損失を被ってしまう可能性がある点には注意。つねに相場をウォッチングできる環境にいる人でないと運用は難しいでしょう。また、瞬時に売買を判断するための十分な知識も必要なので初心者には向かない取引スタイルです。

長期投資のメリット・デメリット

長期投資は金融資産を3年、5年と長期にわたって保有し続ける投資方法です。長期に保有することで会社からの配当金や株主優待を長く享受できる点が長期投資の魅力といえます。また、絶えず株価の動きを注視しなければならない短期投資と違って心理的・時間的な負担が少ない点もメリットといえるでしょう。

反面、日々の値動きに一喜一憂しない意志の強さも必要です。株式投資の場合、長期保有によってほかの商品に投資できなくなる資金回転の悪さがデメリットになるときがあります。

なお、短期投資ではチャートの動きのパターンを見極める「テクニカル分析」と呼ばれる手法が求められるのに対し、長期投資は会社の経営状況などを読み解く「ファンダメンタル分析」の目線が大切になります。

分散投資

投資先をひとつに限定するのではなく、さまざまな金融商品を少量ずつ幅広く保有する投資手法を「分散投資」といいます。分散投資を行う際は、単に投資先の会社を分けるだけではなく、国内株式と海外株式を保有することや、債券・REIT・現物など複数の資産に投資対象を散りばめることが重要となります。

分散投資のメリットは、値下がりの影響を受けづらい運用ができること。手元の資産1,000万円をA社のみに投資した場合、万一A社が倒産してしまうと1,000万円すべてが失われてしまいます。

分散投資で、A社に300万円、B社に200万円、C社に400万円...と資産をいくつかの投資先へ分けることで、1社の値下がりの影響が小さくなり、バランスの取れた状態をキープしやすくなります。

加えて、投資先だけでなく投資のタイミングをずらすのも手。1回で100万円分を購入するよりも、10万円ずつ10回に分けて購入することで、保有する資産の量が平均化され、いっときの値動きに左右されづらくなります。

初心者向け株式投資・投資信託の始め方・やり方

ここからは、これから口座を開設しようとしている初心者の人が実際に株式投資・投資信託を始めるための手順や方法について解説をしていきます。

株式取引用の口座開設を行う

まずは新しく株式取引を行うための口座を開設するところからのスタートです。ネット証券であれば各社公式サイトから口座開設の申込みを行い、郵送またはWeb上で必要書類を提出、審査を経て開設完了となります。

対面型証券会社では来店または郵送での口座開設となりますが、ネット上で申込みが完結するコースを用意している金融機関も現在では多くなっています。

マイナンバーカードは必要?

2016年1月以降、新たに証券会社で口座を開設する場合は、開設時にマイナンバーを証券会社へ提供することが必須となっています。

これは証券会社が税務署に提出する書類中に投資者のマイナンバーを記入することが義務付けられているためで、それ以前からすでに口座を保有していた人もマイナンバーの告知が求められました。

マイナンバーの提供(告知)は、必要書類の提出時または審査通過後に行われるのが一般的です。

必要書類の提出時に本人確認書類として個人番号カード(マイナンバーカード)を選択すれば審査通過後の告知は不要なケースもあります。ほかに、本人確認書類とは別に必要書類提出時点で個人番号カード(マイナンバーカード)の提出が求められるパターンなど、実際の手続きの流れは金融機関によって異なるので、口座開設の申込み時には確認しておきましょう。

投資を始めるのに必要な資金

投資をはじめるにはまとまったお金が必要だと思う人も多いかもしれませんが、数百円からスタートできる証券会社もあります。

単元未満株(ミニ株)の取扱いがある証券会社なら、1株単位で売買できるので、1,000円ほどあれば投資を始められるでしょう。株式投資でまとまったお金が必要なイメージがあるのは、通常の取引は100株単位で行われるから。1株1,000円でも100株単位の取引になれば10万円が必要です。先述の通り、単元未満株の取扱いがある証券会社なら、1株単位で取引できるので、少額から始めやすいといえます。

投資信託の場合も、積立なら毎月500円から開始できる金融機関が多くあります。単発の購入でも、1,000円から売買に応じてくれるところがあるので、証券口座を開設する際は、少額投資を始めやすい環境かどうかも気にしてみるとよいでしょう

口座種類(一般・特定)とは?

証券口座には「一般口座」と「特定口座」の2種類があります。どちらを選ぶかで確定申告の対応が異なるので、それぞれの口座の特徴を正しく理解しておきましょう。

一般口座は証券会社から年間取引報告書が発行されず、自分で損益を計算して確定申告を行う必要があります。対して、特定口座は確定申告の手間が軽減されます。特定口座は「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」の2種類に細かく分けられ、それぞれ対応が異なります。

特定口座(源泉徴収なし)は証券会社による源泉徴収は行われないものの、一般口座と異なり年間の収入や損益を明記した年間取引報告書を発行してもらえるものです。確定申告で使用する書類を証券会社に作ってもらえるぶん、一般口座より手間が少ない口座種別といえます。

特定口座(源泉徴収あり)は証券会社が所得税や住民税を源泉徴収し、さらに納付まで行ってくれる口座です。原則自分で確定申告を行う必要がない点で便利です。初心者であれば確定申告の手間がない特定口座(源泉徴収あり)を選ぶとよいでしょう。

買い時・売り時はいつ?

株式や投資信託は、安いときに買い、高いときに売るのが基本。安い・高いの明確な数値はなく、過去の値動きのデータを参考にして自分が売買を検討しているときの価格を基準としてください。

過去のデータを参考にするときは、3年分の傾向を確認するとよいでしょう。半年など短い期間で見てしまうと一時的な上がり下がりしか目に映りませんが、数年単位で見ることで価格が上昇傾向なのか下降傾向なのか広い目で確認でき、適切な判断につなげやすくなります。

将来の値動きは、玄人でも完璧に予測することはできません。先述の通り、株式の価格はさまざまな要因が折り重なって作られているものなので、売買の判断は推測で行うことになります。日常的にできるだけ多くの情報を収集しておくと判断の精度は上がりますが、一番高値のときに売ろうと力んでしまっては判断力を落とすことになるので、常に「傾向」で買い時・売り時を見定める意識を持つのがよいでしょう。

証券口座を解約する際の注意点は?

証券口座を解約する際は、保有している資産を事前に売却し、口座を空にしておく必要があるので注意しましょう。相場状況によっては、解約するために無理に売ると損することもあるので、計画的に売却を進めてください。

なお、証券口座は使わないまま放置しておいてもデメリットは基本的にありません。口座維持手数料などを取られることはなく、定期的な継続手続きなども不要です。無理に解約するよりも、口座は置いておくと後に役立つこともあるので、保有資産の売却のタイミングを見計らうのと合わせて、残しておくことも検討しましょう。

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