ウェルスナビとは? 全自動で投資できるロボアドバイザー

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ウェルスナビは全自動で資産運用ができる、ロボアドバイザーサービスのひとつです。ロボアドバイザーとは、AIが自分に合う投資先を提案してくれたり、投資商品を運用してくれたりするサービスのこと。提案のみ行う助言型と、提案から運用まで行う投資一任型の2種類があり、ウェルスナビは投資一任型に該当します。
創業者・社長の柴山和久氏が日米間の資産運用の違いを実感し、自動で投資ができる金融インフラを日本で提供したいという思いからウェルスナビを創業しました。創業以来、日本の働く世代の豊かな人生をサポートすることを目指しています。
ウェルスナビでは長期・積立・分散の投資を基本とし、リスクを抑えた資産形成が可能です。すでに多くの支持を獲得しており、預り資産は2025年1月時点で1.4兆円超、利用者数は2025年3月時点で約43万人と、将来性にも期待できるサービスといえます。
※参考:ウェルスナビ(WealthNavi)公式サイト(外部サイト)
ウェルスナビはおすすめしない? 注意すべき3つのデメリット
一部で「やめたほうがいい」といわれるように、ウェルスナビを使う際にはいくつか注意すべき点があります。ここでは、ウェルスナビのデメリットを詳しく見ていきましょう。
ウェルスナビの手数料は年率1.1%と高め

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ウェルスナビの手数料は年率1.1%で、他社の類似サービスと比較するとやや高めの設定です。特に長期間利用する場合は、手数料の差が最終的な資産額に大きく影響するため、高めの年率をデメリットに感じることもあるでしょう。
例えば、ウェルスナビと同じく投資を一任できる楽天証券の「楽ラップ」は、最大年率0.715%。マネックス証券の「マネックスアドバイザー」は年率0.33%です。手数料の低さは利益の増大に直結するため、コストが気になる人はウェルスナビ以外の資産運用サービスにも目を向けましょう。
ただし、ウェルスナビでは運用期間や運用金額に応じてコストが安くなる「長期割」を利用できます。6カ月ごとに手数料の割引が拡大し、運用金額が50万円以上なら0.011%ずつ、200万円以上なら0.022%ずつ手数料が安くなる仕組みです。
最大で0.99%まで手数料が下がり、長く運用すればするほど手数料負けのリスクを抑えられるので、長期運用を前提としているならウェルスナビを利用する価値は十分にあるといえます。
短期的な運用成果は期待できない

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ウェルスナビでは、短期間で大きな利益を得ることは期待できません。ウェルスナビのシステムは長期・積立・分散を基本とするもの。短期売買による投機的なリターンを追及せず、長期投資で着実にリターンを積み重ねることを目指しています。
また、投資対象は株式・債券などの指数に連動して価格変動するETFであるため、個別株式などに比べると値動きは緩やかです。長期的に資産を増やしたい人には向いていますが、短期的な利益獲得を目指す人には不向きといえるでしょう。
提携サービスから移管できず、乗り換えがしにくい

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ウェルスナビでは、「WealthNavi for」と名のつく提携サービスが多数展開されています。しかし、提携サービスからウェルスナビへの移管は原則認められていません。ウェルスナビで利用できるサービスは、1人につき1つまでと定められています。
【WealthNavi for関連サービスの例】
- WealthNavi for 住信SBIネット銀行
- WealthNavi for ソニー銀行
- WealthNavi for auじぶん銀行
- WealthNavi for JAL
- WealthNavi for ANA
すでに金融機関などで「WealthNavi for」に加入している場合は、一度サービスを解約し、あらたにウェルスナビに申込む必要があります。なお、特定口座を開設している人は、解約した年の再開設ができないので注意してください。
「WealthNavi for」を利用すれば、提携サービスでのポイントやマイルがたまるなど、さまざまなメリットがあります。しかし、ウェルスナビの利用期間と運用金額に応じて手数料が割引になる長期割が適用されない点には注意しましょう。一度口座を開設すると乗り換えが難しいので、どのサービスを利用するかは慎重に判断してください。
ウェルスナビは利点も多い! 利用するメリットは6つ
ウェルスナビには、デメリットだけでなくメリットもあります。メリット・デメリットの両方を理解したうえで、利用するかどうかを判断しましょう。
6つの質問から最適なポートフォリオを提案してもらえる

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ウェルスナビのメリットは、質問に答えるだけで最適なポートフォリオを提案してくれる点です。ポートフォリオとは、どのような金融商品・銘柄をどれくらいの配分で保有するかといった構成内容を指します。
投資初心者のなかには、金融商品の種類・銘柄が多すぎて投資先を選べない人も少なくありません。ウェルスナビでは、たった6つの質問に答えるだけで自分に合う金融商品を提案してくれるので、知識・経験が少ない人でも投資を始められるでしょう。
ウェルスナビの投資対象は、株式や債券、不動産などの資産クラスごとに厳選したETFです。質問の回答から判断されたリスク許容度をふまえて、最適な資産構成が提案されます。
ほったらかし投資が実現。自動積立で運用が簡単

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ほったらかしで投資できる点もウェルスナビのメリットです。投資一任型のロボアドバイザーであるため、運用開始後もポートフォリオが最適な状態を維持できるようにメンテナンスしてくれます。
入金後は自動で買付や積立を行ってくれるうえ、相場変動で資産構成が崩れた場合に自動で配分を修正するのも特徴。投資初心者や忙しくて十分な時間を取れない人でも、気軽に資産運用を始められるでしょう。
特定口座では、税負担を自動で最適化するデタックス(DeTAX)に対応しています。通常、分配金の受取りなどで利益が生じると税負担が生じますが、デタックスでは税負担の繰り延べが可能です。繰り延べされた分だけ運用金額が増え、投資効率の向上も期待できます。
最低投資額は1万円。少額から投資を始めやすい

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ウェルスナビの最低投資額は1万円で、積立投資も月額1万円から設定可能です。少額から投資できるため、まとまった資金がない人でも資産運用を始めやすいでしょう。万が一損失が生じた際に損失額を抑えられる点も、少額投資のメリットです。
少額投資を始めやすい付加サービスの「マメタス」にも注目。「マメタス」では、クレジットカードなどで支払った金額の「おつり」をためて、ウェルスナビでの資産運用に回せます。
「おつり」の金額は100円、500円、1000円から選択可能です。設定した金額は月1回自動で引き落としされるので、意識せずにコツコツ資産運用ができるでしょう。
ウェルスナビの「おまかせNISA」は新NISAに対応

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ウェルスナビの「おまかせNISA」では、非課税制度の新NISAを活用して資産運用が可能です。資産のバランスが自動で調整されるため、新NISAの非課税メリットを受けながらほったらかし投資ができます。
新NISAのつみたて投資枠と成長投資枠を併用して投資ができるのも特徴。最適なポートフォリオになるよう2つの枠を自動で使い分けてくれるので、新NISAの非課税枠の使い分けで悩むこともありません。
ただし、入金方法によって非課税枠の使い方が異なる点には注意が必要です。自動積立で入金する場合はつみたて投資枠と成長投資枠の両方を利用しますが、クイック入金や振込入金の場合は成長投資枠のみで購入します。
お得なキャンペーン・プログラムを利用できる

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ウェルスナビではお得なキャンペーン・プログラムも利用可能です。
ウェルスナビの新規ご利用プログラムでは、期間内に口座開設&入金を行うと、入金額などに応じた金額がプレゼントされます。ウェルスナビの提携会社のキャンペーンでは、口座開設後に入金・積立設定をすると、先着で現金の受取りが可能です。
※いずれも2025年7月時点の情報
キャンペーン・プログラムの内容は時期によって変わる可能性があるため、公式サイトの情報をチェックしてみましょう。ウェルスナビに直接申込む場合と、提携会社から申込む場合では利用できるキャンペーン・プログラムが異なる点にも注意してください。
なお、キャンペーン・プログラムによっては事前のエントリーが必要なので、特典の条件もあわせて確認することが大切です。
無料の投資セミナーで情報を得られる

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ウェルスナビでは、無料参加できる投資セミナーを定期的に開催しているため、投資情報の収集にも役立てられるでしょう。オンライン形式で、参加者のレベルに合わせた6種類のセミナーが開催されています。
【セミナーの内容】
- はじめて篇:はじめての資産運用に役立つ情報・知識
- 準備篇:ウェルスナビの利用前に知っておきたいポイントと活用法
- 基礎・理論篇:「長期・積立・分散」を基本に投資するメリット
- 機能・サービス篇:ウェルスナビの機能・サービス
- 実践篇:変動相場におけるウェルスナビの働き
- 50代60代の資産運用篇:高齢期に向けた資産運用の考え方など
所要時間は各60分間で、YouTubeを使って配信されています。スマホやPCから気軽に参加できるので、まだ口座開設していない人もぜひ活用してみてください。
ウェルスナビがおすすめな人の特徴

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ウェルスナビは、以下のように手数料の安さよりも、サービスの利便性を重視する人に適したサービスといえるでしょう。
- ほったらかしで投資をしたい人
- 投資を一任したい初心者の人
- 新NISAの利用を検討している人
- 提携金融機関の口座を持っている人
住信SBIネット銀行やauじぶん銀行などの提携金融機関を利用している人は、「WealthNavi for」への申込みも検討してみてください。それぞれ独自の優遇プログラムや割引特典が用意されているので、お得に資産運用を始められます。
ウェルスナビは危険性が高い? 失敗する可能性はある?
投資を始める際、失敗したらどうしようと不安を感じることがありますよね。ここでは、ウェルスナビを利用するリスクについて詳しく解説します。
ウェルスナビには元本割れのリスクがある

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ウェルスナビで資産運用した結果、元本割れが生じてしまう可能性もあります。豊富な実績を有するウェルスナビですが、行っているのはあくまでも投資なので元本保証はありません。投資した商品の価値が下がれば、資産も減ってしまうことを理解しておきましょう。
ウェルスナビでは5段階でリスク許容度を設定し、運用方針を決定します。低リスクで着実に利益を積み上げたい場合は、リスク許容度を低く設定してください。ウェルスナビを使うときは元本割れのリスクを理解したうえで、最適なリスク許容度を選びましょう。
元本を超える損失を出すことはない

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基本的にウェルスナビでは、元本を超える損失によって負債を抱えるリスクはありません。元本を超える損失を出す可能性があるのは、FXや信用取引などで預けた元本以上の金額を取引する場合です。
ウェルスナビは元本の範囲内でしか取引をしないため、たとえ損失が出たとしても、元本の金額内で収まります。さらに、さまざまな銘柄に分散投資しているので、元本がゼロになる可能性も低いといえるでしょう。
ウェルスナビの始め方は簡単3ステップ
最後に、ウェルスナビで口座開設する方法を3つのステップで紹介します。なお、「WealthNavi for」への加入を希望する人は、ウェルスナビの公式サイトではなく、提携サービス・金融機関のサイトから申込みましょう。
ステップ1:運用プランの無料診断

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まずは、無料診断フォームから6つの質問に回答し、最適な運用プランの診断を受けましょう。質問の内容は以下のとおりです。すべて候補となる選択肢から回答を選ぶ形式なので、難しく考える必要はありません。
- 年齢
- 年収
- 金融資産額
- 毎月の積立額
- 資産運用の目的
- 株価が1カ月で20%下落したらどんな行動を取るか
回答後は将来的な資産予想やリスク許容度、ポートフォリオが表示されます。診断結果をもとに資産運用を行うため、納得できる内容かどうかはしっかりと確認しましょう。なお、診断が不要な場合は、直接口座開設に進むことも可能です。
ステップ2:ウェルスナビの口座開設申込み

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無料診断が終わったら、口座開設の申込み手続きを行いましょう。
診断結果の確認画面で「次へ」を押すと、ユーザー登録画面に遷移します。画面の案内に従ってメールアドレスの入力やパスワードの設定、認証コードの入力を済ませてください。認証コードを入力すると「お客様情報の登録」画面が開くため、投資経験の有無や銀行口座情報などを入力します。
次に、Web上で口座開設に必要な本人書類をアップロードしましょう。利用できる書類は、運転免許証+個人番号通知カードまたはマイナンバーカードです。
本人確認書類のアップロードを済ませたら、開設口座の種類やおまかせNISA利用の有無などを選択します。開設できる口座は3種類ありますが、確定申告の必要がない特定口座(源泉徴収あり)がおすすめです。
最後に、口座開設に関する簡易書留の配達希望日を入力すれば、手続きが完了します。登録したメールアドレスに申込み完了の通知が届いているかどうか、念のために確認しておきましょう。
ステップ3:入金後に運用開始

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口座開設の審査が終わると、ウェルスナビから簡易書留と発送通知メールが送られます。簡易書留を受取ったらログインページにアクセスし、登録したメールアドレスとパスワードでログインしましょう。
ログイン後、リスク許容度の選択と入金設定を済ませると運用開始です。ウェルスナビ口座への入金方法は、以下の3つから選択できます。
- クイック入金:銀行口座からインターネットバンキングを通じて入金
- 振込入金:ATMなどから振込で入金
- 自動積立:銀行口座から定期的に入金
平日20時頃までに入金を済ませると、当日の深夜に商品購入が進み、翌朝にはポートフォリオを確認できます。
ウェルスナビ(WealthNavi)のクチコミ・評判をチェック
以下のページでは、ウェルスナビの各種手数料や取扱銘柄数、ツールの種類、サポート内容など、さまざまな情報を掲載しています。実際の利用者のクチコミも紹介しているので、口座開設に迷った際の参考にしてください。
他社と比較検討するなら証券会社ランキングを参考に
資産運用を一任できるウェルスナビは、投資初心者の人や普段忙しくしている人にぴったりのサービスといえるでしょう。ただし、資産運用サービスは複数の証券会社で提供されているため、それぞれをしっかりと比較しておくことも重要です。
以下のページでは、さまざまな証券会社をランキング形式で紹介しています。口座の開設先で悩んだときは、ぜひ参考にしてみてください。