店舗型の対面証券会社とネット証券の違いは大きく2つ
店舗型の対面証券会社とネット証券では主に、実店舗があるかどうか、営業担当者がつくかどうかの2点が異なります。ここからは、店舗型の対面証券会社とネット証券の違いを見ていきましょう。
店舗の有無:店舗型は実店舗で取引できる

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店舗型の対面証券会社は実店舗を持っています。店舗を持たないネット証券では取引がオンラインに限定されますが、店舗型では対面でのやりとりが可能です。
主な店舗型の証券会社には、野村證券・SMBC日興証券・みずほ証券・大和証券・三菱UFJモルガン・スタンレー証券などがあり、まとめて5大証券とも呼ばれています。
最近ではインターネットやスマホの普及により、店舗型の証券会社でもオンライン取引できることが一般的です。オンライン取引しかないネット証券と違い、店舗型は店舗でもオンラインでも取引できるケースがあることを覚えておきましょう。
担当者の有無:店舗型は営業担当者がつく

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店舗型の証券会社で口座を開設すると、個別に営業担当者がつきます。オンライン専用で店舗がないネット証券では、基本的に営業担当者はいません。手厚いサポートを行ってくれる営業担当者がつくことも、店舗型ならではの特徴といえるでしょう。
営業担当者がつかないネット証券では、投資先・金額・取引タイミングなどをすべて自分で判断します。自分のペースでじっくり取引できる一方、専門的な意見を聞けない点がデメリットです。
店舗型の証券会社であれば、営業担当者に相談しながら投資ができます。とくに、わからないことが多い投資初心者には心強く感じられるでしょう。
店舗型でも、証券会社によっては営業担当者がつかないコースを用意していることも。営業担当者による対面でのサポートは受けられませんが、多くの場合、手数料が低めに設定されています。
店舗型の対面証券会社を利用するメリット
店舗型の証券会社には営業担当者からサポートを受けられる、店舗や電話で対応してもらえるなどの特徴があります。ここからは、店舗型の対面証券会社を利用するメリットを詳しく見ていきましょう。
営業担当者から投資のアドバイスを受けられる

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店舗型の対面証券会社では、営業担当者から直接、投資のアドバイスを受けられます。一人ひとりに営業担当者がつき、手厚いサポートを受けられるのはネット証券にない対面型の大きなメリットです。
口座開設から実際に注文するまでのフォローはもちろん、現在の資産状況に基づいた運用プランの作成など、投資がはじめての人でも取引できるようにサポートしてくれます。相続・贈与・資産配分など、投資以外のお金に関する相談も引き受けてくれるケースがほとんどです。
ただし、営業担当者のサポートやアドバイスに従っても、必ず利益が出るとは限りません。投資に絶対はなく、損失が生じる可能性もあることは理解しておきましょう。
店舗や電話で対応してもらえるので、パソコンが苦手な人でも利用しやすい

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店舗型の証券会社では口座開設はもちろん、実際の取引や資産運用に関する相談も実店舗や電話で対応してくれるため、パソコンやスマホの操作が苦手な人でも利用しやすいといえます。
ネット証券だと口座開設から情報収集、取引まですべて自分で行わなければなりません。オンラインでの手続きや操作に不慣れな人には、ハードルが高く感じられるでしょう。
一部のネット証券では、電話による注文にも対応しています。しかし、電話注文はオンライン注文よりも手数料が高くなりやすい点に注意が必要です。
店舗型の対面証券会社を利用するデメリット
店舗型の対面証券会社を利用する際は、手数料の高さや不要な勧誘・営業に要注意です。ここからは、店舗型の対面証券会社を利用するデメリットを解説します。
ネット証券に比べると取引手数料が高い

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店舗型の対面証券会社は、ネット証券に比べると取引手数料が高くなる傾向にあります。ネット証券は店舗がなく営業担当者もつかない分、コストを抑えられるので、取引手数料も比較的低くなっています。
例えば、20万円分の国内株式を取引する際の手数料を見てみましょう。店舗型で対面取引する場合、野村證券なら2,860円・みずほ証券なら2,310円です。一方、ネット証券のSBI証券と楽天証券はどちらも115円です。しかもSBI証券と楽天証券の場合、1日の取引金額合計で手数料が決まる定額コースを選ぶと1日100万円分の取引までは手数料が無料になります。
店舗型の証券会社でも、オンラインコースにすれば手数料が安くなるケースはありますが、それでもネット証券の安さには及びません。例えば、野村証券のオンラインサービスなら20万円分の国内株式を取引した場合の手数料が330円まで下がりますが、115円で済むSBI証券・楽天証券よりは高くなります。
不要な勧誘や営業を受けることがある

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店舗型の証券会社では、不要な勧誘や営業を受けることがあります。証券会社の利益を重視し、手数料の高い商品を勧めたり、電話でしつこく勧誘してきたりする営業担当者がつく可能性も否定できません。
営業担当者が勧めてくるからといって、必ずしも利益が出るわけではないことは理解しておきましょう。何も考えずいわれたとおりに購入すると、むしろ損する恐れもあります。営業担当者がついても、最終的な投資判断を行い、責任を追うのは自分自身です。
証券会社を選ぶ際のポイント
証券会社を選ぶ際は、取り扱っている商品や手数料、サポート体制などで比較しましょう。ここからは、証券会社選びで重要なポイントを解説します。
投資したい商品の取り扱いがあるかを確認

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証券会社を選ぶ際は、自分が投資したい商品を取り扱っている証券会社を選びましょう。投資商品は株・投信・債券・FXなどさまざまな種類がありますが、どの商品に投資できるかは証券会社によって異なります。
例えば、少額で投資したいなら1株単位で購入できる単元未満株を買える証券会社、海外へ投資したいなら取引できる外国株式の種類が多い証券会社など、投資したい商品にあわせて証券口座の開設先を選択してください。
個人で開設できる証券口座の数には制限がなく、1人で複数の口座を持てます。投資したい商品にあわせて、複数の証券会社を利用するのも良いでしょう。
取引手数料を比較する

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証券会社を選ぶ際は、取引手数料が安いかどうかもチェックしてください。取引手数料も証券会社によって異なり、同じ方法で投資しても手数料によって最終的な利益に差が出ることがあります。
店舗型の証券会社はサポートが手厚いですが、手数料は高めの設定です。手数料の安さ重視なら、ネット証券を中心に検討してください。
証券会社によっては、複数の手数料コースが用意されています。例えば店舗型の証券会社でも、オンライン専用コースを選ぶと店舗で取引できない代わりに手数料が割安です。自分の投資スタイルや投資金額に合わせてコースを選びましょう。
サポート体制をチェック

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投資初心者が証券会社を選ぶ際は、サポート体制も必ずチェックしてください。問い合わせ方法やサポートの内容も、証券会社によって違いがあります。
一般的にサポートが手厚いのは、店舗型の対面証券会社です。ネット証券は実店舗がなく、サポートは一般的に電話やチャットなどに限定されてしまいます。対面サポートを受けたい人は実店舗がある店舗型の証券会社、電話やチャットで問い合わせできれば十分な人はネット証券がおすすめです。
ただし、店舗型でもオンライン専用コースだと、対面でサポートを受けられないことがあります。店舗型の対面証券会社を利用する場合も、実店舗で対面によるサポートが受けられるかを必ず確認したうえで申込んでください。
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