新NISAのつみたて投資枠を始めるなら? 銀行と証券会社の違いを比較
NISAのつみたて投資枠は、メガバンクやネット銀行、店舗型証券会社、ネット証券などで利用できますが、金融機関ごとにさまざまな違いがあります。
まずは、NISAのつみたて投資枠における銀行と証券会社の違いを見ていきましょう。投資信託の取扱本数や運用コストなどを6項目で徹底比較しているので、最後までチェックしてみてください。
投資信託の取扱銘柄数:証券会社のほうが取扱銘柄数が多い

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NISAのつみたて投資枠で投資できる投資信託の銘柄数では、証券会社が大きくリードしています。ほとんどの銀行が10〜20種類程度であるのに対し、証券会社では200種類前後の銘柄が用意されているケースも少なくありません。
2025年12月時点の取扱数を見てみると、三菱UFJ銀行は24種類、三井住友銀行は4種類。それに対し、ネット証券であるSBI証券は281種類、楽天証券は279種類と圧倒的です。ネット証券は取扱本数がとくに多く、幅広い銘柄のなかから自分にあったものを選んで投資できます。
同じ証券会社でも、店舗型の証券会社はネット証券ほど取扱本数が多くありません。とはいえ、SMBC日興証券で157種類、大和証券で37種類も用意されており、銀行よりラインアップは充実している傾向があります。
※参照:三菱UFJ銀行公式サイト(外部サイト)/三井住友銀行公式サイト(外部サイト)/SBI証券公式サイト(外部サイト)/楽天証券公式サイト(外部サイト)/SMBC日興証券公式サイト(外部サイト)/大和証券公式サイト(外部サイト)
信託報酬:証券会社のほうが安い傾向に

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NISAのつみたて投資枠対象銘柄の信託報酬を比較すると、銀行より証券会社のほうが安い傾向があります。信託報酬とは、投資信託を保有している間、支払い続けなければならない運用手数料のことです。
NISAのつみたて投資枠の対象銘柄は、いずれも信託報酬が一定水準以下に限定されています。そのなかでも、証券会社は信託報酬の低い銘柄を多く取りそろえている傾向に。商品選びにもよりますが、銀行よりもコストを抑えた資産運用がしやすいでしょう。
例として、主要な銀行・証券会社における日経平均連動型の投資信託の信託報酬を比較してみました。
- SBI証券「SBI・iシェアーズ・日経225インデックス・ファンド」:0.1133%
- 楽天証券「eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)」:0.143%
- 野村證券「はじめてのNISA・日本株式インデックス(日経225)」:0.143%
- 三菱UFJ銀行「つみたて日本株式(日経平均)」:0.198%
- 三井住友銀行「SMBC・DCインデックスファンド(日経225)」:0.154%
長期間にわたって保有するつみたて投資枠では、信託報酬のわずかな違いによって最終的な利益に大きな差が出ます。コストを重視するなら、信託報酬を抑えやすい証券会社から検討するとよいでしょう。なお、NISAの制度上、つみたて投資枠対象銘柄の販売手数料はどの銀行・証券会社でも無料です。
※2025年12月12日時点の情報です。
積立頻度:証券会社は毎月だけでなく毎週や毎日なども選べる

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NISAのつみたて投資枠の積立頻度を比較すると、自由度が高いのは証券会社です。銀行では積立タイミングを原則毎月しか選べませんが、証券会社なら毎週や毎日などの選択肢も用意されている場合があります。
例として、銀行とネット証券の積立頻度を比較してみましょう。三菱UFJ銀行や三井住友銀行は毎月のみですが、SBI証券では毎月、毎週、毎日から、楽天証券では毎月または毎日から積立頻度を選択可能です。
ただし、店舗型の証券会社は積立頻度を選べないことがあります。例えば、野村證券やSMBC日興証券で利用できる積立頻度は毎月だけです。積立頻度の設定は証券会社ごとに異なるので、口座開設をする前にチェックしておきましょう。
最低投資金額:多くの証券会社は100円から投資可能

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NISAのつみたて投資枠の最低投資金額を見ると、証券会社のほうが低い傾向です。一般的に、銀行では1,000円程度に設定されていますが、証券会社では100円から投資できるところも多く見られます。
【主要な銀行・証券会社における、つみたて投資枠の最低投資金額】
- SBI証券:100円
- 楽天証券:100円
- 野村證券:1,000円
- SMBC日興証券:1,000円
- 三菱UFJ銀行:1,000円
- 三井住友銀行:10,000円
少額でリスクを抑えながら積立投資を始めたい人や、積立金額を自由に設定したい人には証券会社が向いているでしょう。
ちなみに、最低投資金額では証券会社・銀行による違いがあるものの、つみたて投資枠の投資上限額は年間120万円で共通です。積立金額を決める際は、無理のない範囲で積立できることを前提としつつ、年間の投資上限額を超えないかどうかも確認しましょう。
ポイントサービス:ポイント活用は証券会社のほうが有利

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NISAのつみたて投資枠で使えるポイントサービスは、一般的に証券会社のほうが充実しています。代表的なポイントサービスのクレカ積立で比較すると、一部の証券会社は対応していますが、銀行で対応しているところはほとんどありません。
クレカ積立では、投信積立の購入をクレジットカードで決済することで、クレジットカードのポイントがたまります。カードの種類や年間カード利用額などによって異なりますが、ポイント還元率は積立金額の0.1〜4.0%前後が一般的です。
例えば、SBI証券では三井住友カードやOliveでクレカ積立ができ、カード利用額などに応じて最大4.0%のポイントが付与されます。楽天証券では楽天カードでクレカ積立ができ、ポイント還元率は最大2.0%です。
証券会社によっては、投資信託の保有でポイントがたまったり、株式や投資信託の購入にポイントを使えたりすることも。資産形成をしながらお得にポイントをためたい人は、証券会社のほうが満足できるでしょう。
サポート:銀行は店舗で手厚いサポートを受けられる

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NISAのつみたて投資枠を利用する際にサポートを受けたい場合は、銀行での口座開設がおすすめです。銀行では対面で担当者に相談できるので、投資に慣れていない人も始めやすいでしょう。日頃から利用していて慣れ親しんでいる銀行なら、とくに安心感があるはずです。
一方、証券会社のうちネット証券は実店舗がないため、基本的に対面サポートは受けられません。オンラインや電話での相談窓口は用意されていますが、対面で相談したい人は物足りなさを感じるでしょう。
ただし、証券会社のなかでも店舗型であれば、対面サポートを利用できます。ネット証券に比べてコストは割高な傾向ですが、サポートの手厚さを重視するなら店舗型の証券会社も検討してみてください。
銀行か証券会社か? NISA口座の金融機関を選ぶときのポイント
NISAのつみたて投資枠を利用する場合、サポート重視なら銀行、コストや投資の自由度を重視するなら証券会社がおすすめです。ここでは比較結果をもとに、NISAのつみたて投資枠の口座を作るなら、銀行と証券会社のどちらがおすすめなのかを解説します。
対面で相談しながらNISAを始めたい人には銀行がおすすめ

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サポート重視の投資初心者は、銀行でNISAのつみたて投資枠を利用するのがおすすめです。一般的なネット証券のサポートはオンラインや電話に限られますが、銀行なら店頭窓口で気軽に投資やお金の相談ができます。
証券会社でも、店舗型なら対面サポートを受けることが可能です。しかし、つみたて投資枠を利用するには、NISA口座に加えて証券口座も開設しなければなりません。
銀行なら慣れ親しんだ店頭窓口でサポートを受けられるうえ、既存の銀行口座を活用できる点もメリットです。新たに開設するのはNISA口座だけでいいので、口座管理が煩雑になる心配もないでしょう。
コストを重視する人、株式にも興味がある人は証券会社を選ぼう

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コストを抑えて幅広い商品に投資したい人には、証券会社がおすすめです。銀行に比べると、証券会社の取扱銘柄は低コストなものが多く、つみたて投資枠の対象銘柄も豊富な傾向があります。
とくにSBI証券や楽天証券などのネット証券は、一般的に店舗型よりも信託報酬の負担を抑えやすいうえ、対象銘柄の取扱本数も多めです。また、ネット証券は最低投資金額が低く、積立頻度の選択肢も多い傾向があるため、自分の投資スタイルにあわせて柔軟に投資できます。
投資をしながらポイントサービスを活用したい人も、証券会社を検討しましょう。一部のネット証券はNISA口座でのクレカ積立に対応しており、積立投資をしながらポイントをためられます。証券会社によっては、ポイントで株式や投資信託を購入することも可能です。
成長投資枠にも興味があり、個別株式の取引を視野に入れている人にも証券会社がおすすめ。成長投資枠の投資対象には個別株式も含まれますが、銀行では株式取引ができません。一方、証券会社でNISA口座を開設すれば、成長投資枠で国内・外国の個別株式に投資できます。
対面型とネット証券で迷ったときはネット証券を選ぶのが無難

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証券会社のうち、対面型とネット証券で迷っているのであれば、ネット証券を選ぶのがおすすめです。一般的に、ネット証券は対面型に比べて信託報酬が低く、NISAのつみたて投資枠で投資できる商品数も豊富な傾向があるため、メリットを感じやすいでしょう。
対面で相談できない点はネックですが、各社でチャットサポートやコールセンターなどは用意されています。うまく活用すれば疑問は解決できるため、サポート面を心配しすぎる必要はないでしょう。
とくにNISAのつみたて投資枠は、最初に銘柄と積立設定ができれば自動で買付ができ、複雑な操作は不要です。長期保有が前提であることから、売買の判断を頻繁にする必要もありません。
また、つみたて投資枠の対象商品はいずれも長期・積立・分散に適しているため、銘柄選びで失敗する可能性は低いといえます。インターネットや各社が提供するコンテンツを活用すれば情報収集もできるので、自分で取引などの操作ができそうなのであれば、ネット証券を利用するとよいでしょう。
NISAの口座開設先は途中で変更可能! 使ってみてから乗り換えるのも手

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NISA口座は複数の金融機関で開設できませんが、金融機関を途中で変更することは可能です。口座を開設してみて使い勝手が悪いと感じたら、金融機関の乗り換えを検討してみてください。
変更する際は、現在の金融機関から「勘定廃止通知書」または「非課税口座廃止通知書」を取得し、必要書類と一緒に変更先の金融機関へ提出します。細かな手続きや必要書類は金融機関によって異なるので、事前に問い合わせてみましょう。
口座変更を希望する年の前年10月1日から、口座変更を希望する年の9月30日までに手続きが完了すれば、その年のうちに新しい金融機関でNISAのつみたて投資枠を利用できます。審査に時間がかかることもあるので、遅くとも9月中旬までには手続きを済ませてください。
ただし、すでにNISA口座で金融商品を購入している場合、金融機関を変更できるのは翌年分からです。自動買付サービスを利用している場合は、1月1日までに解除しておきましょう。
新NISA口座はどこで開設する? おすすめ証券会社ランキングをチェック
NISAのつみたて投資枠を利用するなら、一般的に銀行よりも商品数が多く、信託報酬の負担を抑えやすい証券会社のほうが有利といえます。積立頻度を複数から選べるケースが多いほか、100円から投資できる点も魅力です。
以下のページでは、NISA口座対応の金融機関をランキング形式で比較できます。銘柄数も比較できるので、証券会社でつみたて投資枠を利用したい人は要チェックです。
